2015/06/15 記
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生活不活発病の訪問医療の現場に立ち、啓蒙活動を続けている大川弥生氏への講師依頼仲介が出来る方と、偶然連絡が取れた。大川氏は横浜などで講演をされているので、講演を聴かれた方もいらっしゃるかも知れない。懇話会で招待する価値は、「一般講演」ではなく、「懇談」することにある。話題の方なので招待は無理と思っていた。予定外なのだが、このテーマは、特に避難生活をされている高齢者の方々の健康が蝕まれている現状を考えて行く上で大事な切り口となり、医療・生活支援活動をつなぐ絆になるものだ。年末か来年1月あたりの招待を追及してみようと考えて、早速、仲介をお願いした。
丁度、NHKスペシャルでも13日に関連番組を放送しており、さっそく7月の「金曜災害ミニ・カフェ」で取り上げることにしていた、というより、この番組があったので話題にしたら、偶然ひょんな話が飛び出したというのが正しい。
3.11被災地は、農業・漁業に元気に従事していた高齢の方が多く、特に主婦の方も水産加工などの仕事をしており、災害はその生活を奪い去ってしまった。避難生活の場となっている仮設住宅の多くは、町外れの公共の敷地に建てられており、車のない高齢者には仮設が孤島のようになっていたり、家族を失い、近所の付き合いのコミュニティも解体し、孤立化を深めている例もある。
こうした方々は行動意欲が減退している場合が多く、心身に不調を来していく。特に身体は、筋肉が落ち歩行困難となり、行動意欲はますます奪われていく。認知症の発症など心にも深く病根を育てることになりかねない。これらを総称として「生活不活発病」と呼んでおり、医療・福祉専門職の大きな課題となっているが、それは支援者にも「医療・福祉補佐支援」の課題を拓くものである。
この「生活不活発病」は、家族健常者には、祖父母・両親の「避難生活の苦労が原因の"老い"」ゆえに、私は「身の回りの世話をして、ゆったりしてもらう」と解釈されてしまう「治療の誤解」が存在している。「こもりがちな避難生活が心身を蝕む」という視点がないのだ。生活の改善が健康回復につながる道が「生活不活発病」の視点といえる。
一方、東北未来塾・湯浅誠氏コミュニティ講座は、東北の地域コミュニティ、つまり地縁・血縁のネットワークの支援活動への得失を探り出して行く。地域の絆は両刃の剣のような性質を持つ。その力の相対化、可視化を議論の中に進め、問題点を浮かび上がらせていく。こちらは数回のシリーズだ。
7月の「金曜災害ミニ・カフェ」は、以下のように進めることにした。
● 7/3 NHKスペシャル・東日本大震災「元気に老いる~生活不活発病・被災地の挑戦~」(2015/06/13 NHK-G 50分)
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●7/17 東北・未来塾 湯浅誠コミュニティ講座「はじめの第一歩」(2015/06/01 ETV 19分)
●7/17 東北・未来塾 湯浅誠コミュニティ講座「難問に挑む その前に」(2015/06/08 ETV 19分)
以上だ。
7月2日の懇話会はぜひとも議論をひろげたいと思うので、再巡回をする。
平塚にも巡回しているが、いやなことを思い出してしまった。以前は印刷物などを届けに行った時、先方も自分の活動を誇らしげに語っていた方が、前回から急変し、敵視・受け取りを拒否した。これは周辺一斉に始まっており、背後に政治的な判断が動いている。いつも社会活動を進めるときに、これが障壁となる。またかと思ったが、とにかく課題解決が優先。価値をみてもらう以外ないのだ。月曜は、平塚と藤沢北部を回る。
「わーくNo.55」の骨格ができた。20日を配布開始日にしようと思う。
p.s.
TV番組表を見ていて、テンプル・グランディン氏の講演があったので、記載しておく。
●「スーパープレゼンテーション『テンプル・グランディン 自閉症を語る』 」
6/17 22:25~22:50 ETV
6/22 00:45~01:10 ETV
夜間傾聴>**子
(校正3回目済み)