ある商品を探しながら棚の上部へ目が移った時に目に入ったのは探している商品ではなく防犯カメラ。何もしてはいないが、じっと撮られていたのかと思うと、あまりいい気持ちはしなかった。カメラ作動中の表示はあるがついぞは気にしない。犯罪捜査は警察の仕事、最近はその強力な補助として街頭や店内に設置された防犯カメラがその存在感を示している。
ドライブレコーダーの普及が大幅に伸びているという。あおりや無理な追越運転などで被害に遭った際の証拠になるという。事故の時に録画を警察に提供することを条件に、レコーダーの取り付け料を助成している自治体も複数あるという。冤罪防止の一環として、取り調べの可視化が進んでいるというが、自己防衛のためにも自らが証拠を保存する世情、何か世も末的な思いがする。
高級車のリアウインドウに「後方録画中」のプレートが貼ってある。安全と思う車間距離を保って追従する私の車はどんな状態で録画されているのだろうか、覗いて見たい気がする。確かに、無断ではあるが撮られていると分かれば抑制心が出るだろうが、それは本来の安全運転ではない。
ドライブレコーダー、事故の証拠だけでなく運転者のマナーも録画できないだろう。軽自動車が通れば通行人は軒下に避けるほどの狭い道。郵便局の軽ワゴン車がやって来た。年中組くらいの女の子と母親は軒下に避けて過ぎるのを待っていた。郵便車は減速もしないが会釈もしないで通り過ぎた。会釈を求めて避けたわけではないが、車時代のマナーとして局員の姿勢は良くない。車周囲と運転者を合わせ記録すれば、運転マナーの向上にも役立つ。すれ違った赤色のワゴン車を見ながら思いついた。