日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

連鎖する閉店  

2018年06月06日 | 社会 政治

 シャッター通りには通る車も歩く人の姿もない。静かという表現でなく活気のなくなった昔の商店街、その長さは昔風にいうと「約6丁」、城下の名残で道幅は狭いが一直線で見通せる。子どものころには、地方によくある銀座通りとして栄えた。1年くらい前、そんな通りの老舗に「全商品半額です」という掲示をガラス戸に見つけた。この店も閉まるのかと思い、断りをしないまま1枚撮った。

 昼近くに、1年前に写真を撮った店のシャターを開けるところに通りかかった。「閉められたんですか」と声を掛けた。見覚えのある女店主と立ち話。一人で店番をしている。用事で出かけると開けるのがこんな時間になる、細かな話を聞く。この店は100年くらい続くが、この店も含め通りの店が閉まるのは郊外のスーパーと言い切る。話の中に行政の温もりのないことを感じた。

 スーパー出店で古い商店街の活気が失われることは周知の事実。女店主は例えばとして「弁当、仕出し屋、旅館、食堂など食べるものを扱う店」を例に閉鎖倒産に至る連鎖を話してくれた。食べ物屋は、包丁、まな板、鍋、釜、薪、布巾、タオル、野菜、調味料、魚、肉などなど地元で購入した。スーパーで食べ物が揃うと、食べ物屋が閉まる。店の関係が途切れ商店街のは活気を失う。岩国寿司の寿司桶も売れない。商いする人の話しなので中身は濃いい。

 一つのことが原因となり次から次へと事がつながることを連鎖反応というが、女店主の実例は好ましくない連鎖反応、6丁の通りに子どものころから続いているのは数店舗しかない。女店主は「年末までには閉店します。今日はよう声をかけてくださりありがとうございました」と頭を下げられ恐縮しながら、高齢者への声掛けの大切さを再認識した。その人は80代半。
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