「デュアン、デュアン」という気を急かせるような警音が2回鳴る。ことが重大だということは何度かの経験で学習している。TV画面に「緊急地震速報」の文字、その最初に孫の住む京都の表示がある。すぐ嫁に電話、緊急時には混雑するからというこれまでのお知らせを承知しながら掛ける。そのうち、京都に近い場所が震度6弱と表示された。話し中で掛けなおす。
繋がる、ほっとする。出勤していた息子が自宅の様子を確認して来たので話す中だったという。家具が倒れたり物が落ちたりの被害は無い、とにかく驚いたという嫁だが、確認するように落着いて話す。孫は、登校の直前だったらしい。孫の住む地域は震度5強と電話中に画面にでた。震度4は経験しているが、5強は想像出来ない。
大きな地震の記憶はいくつかある。古くは宮崎のエビノ高原地震。仕事場の取り付け階段が踊るように揺れ踏み出せなかった。阪神淡路大震災の時は揺れで目覚めた。棟上げを済ませたばかりの新築現場を心配したが被害はなかった。安芸灘の時は、親戚の法事から帰りタクシーを降りたときに頭上のトランスが揺れて見える。そんなに飲んではいないと思ううちに地震と気づいた。
関西地区の交通網は大混乱している様子が流れる。余震もあり発生からしばらくして再電話、孫は自転車通学のためいつもの様に登校したという嫁の知らせに安心する。登校までに孫の友達から「電車に閉じ込められている」などLINEが届いたという。災害時の多地点からの正確な情報収集、映像と合わせSNSの活用が重要な任を追うことになりそうだ。ニセ情報の拡散は罪だ。
被災された方々にお見舞い申し上げます。