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☆カンガルー通信、みみずく通信

2008年05月14日 22時13分21秒 | 文学
村上春樹の短編集「中国行きのスロウ・ボート」を読んでいる。妻が読み終えて僕にも早く読めと言うので読んでいる。
「中国行きのスロウ・ボート」
「貧乏な叔母さんの話」
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
「カンガルー通信」
の四つを読んだ。
「中国行きのスロウ・ボート」に登場する二人目の中国人の話で、山手線を逆回りに乗せてしまう話はなんだか悲しくなる話だった。
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」に登場する、ウォーレン・ビーティーとエリザベス・テイラーの出演する映画は「この愛にすべてを」というタイトルのようだ。少し調べれば何でも分かる時代になった。この映画は見ないだろうな。
最初の三作品で何か感じたのはこの二箇所だけ。あまりおもしろくない。
村上春樹って成長してるんだなー。(えらそう)
「カンガルー通信」はおもしろかった。なんだろう。試みました、という作品なんだろうか。「不完全さを志した」と言わせているけど、確かによく分からない作品だった。おもしろいけど。
太宰治的というのかな。
そういえば、と思い、タイトルも似ている太宰治の「みみずく通信」も読んでみた。こっちもおもしろかった。
太宰治ってたまに読むといいこと言ってるんだよね。

P.S.
「カンガルー通信」の初めに載っている絵は何だろうと思ってたけどいま分かった。
カセットテープのケースにタイトルとかを書いて挟んでおく紙だ。
ずっと見てないものだから忘れてた。
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☆「失われた時を求めて」メモ47

2008年05月14日 00時19分16秒 | 文学
昨日は妻が見ていたので、僕も横から木村拓哉主演のテレビドラマ「CHANGE」を見ていた。
パソコンをやりながらだったのでそんなにちゃんと見ていないのだが(と言い訳をしておいて)、富司純子の台詞の方言のイントネーションを聞いていて、映画「フラガール」と同じ場所が舞台なんだと思い妻に確認すると、福岡らしい。(「フラガール」は福島)
「フラガール」の母親役でも同じようにしゃべってたと思ったんだけどなあ。
松本清張の「砂の器」で、島根県の一部が東北弁に似た方言であるという話があったがそんなものかな。(絶対違うだろうけど)
最近たまたま富司純子の出演作品をよく見ていて、結構好きになりつつある。
これはNHKの朝ドラ「こころ」を見ていて、(不覚にも)岸惠子が好きになったことと同じ現象だ。
おそらく僕には台詞回しの独特な女優に惹かれる癖があるのだ。加藤治子も好きだし。
「CHANGE」ですか? 積極的には見ません。

フッサールの「ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学」はまだ最初だが読んでいてわくわくする。おもしろいし読みやすい。同じ人のものを三冊読むと呼吸がつかめてくるということかもしれない。ほぼ同じことしか言ってないし。
竹田青嗣の「言語的思考へ」を図書館で借りたので少しずつ読んでいる。フッサールの参考になるかと思って。
竹田青嗣の本はもっと簡単かと思っていたけど、この本は案外難しい。きちんとした本を書いてるな。
僕はポストモダンと言われる思想の本は全く読んでなくて、竹田青嗣の本による批判的な紹介からの知識しかない。この本でもジャック・デリダのことが書かれている。以前の印象ほど批判はしていない。

プルースト「失われた時を求めて」8巻326ページまで。
・時間についての考察で、ベルクソンの名前が登場する。
やっぱりプルーストを読むときはベルクソンも必読だな。
・シャルリュスがバルベックのレストランで働くエメに手を出そうとしていたことがわかる。手紙を書いていた。
・語り手はアルベルチーヌに自動車の手配をする。
馬車では一日で行くことのできなかった二つの場所に自動車でなら行くことが可能。
距離感は移動手段に左右されるものだ。
・読んでみると最近読んでいるもののなかで、プルーストがもっとも読みやすいことがわかる。もっと読もう。
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