センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

トリアージタッグとは、

2007-04-26 00:00:39 | 感覚
トリアージの意味
トリアージ(Triage)とは、災害発生時などに多数の傷病者が同時に発生した場合、傷病者の緊急度や重症度に応じて適切な処置や搬送を行うために傷病者の治療優先順位を決定することを言います。救急の原則と言われている3つのT、選別(Triage:トリアージ)、治療(Treatment:トリートメント)、搬送(Transport:トランスポート)の3Tのひとつです。トリアージ(Triage)は、フランス語で「選別」を意味する「trier」に語源を発しています。
また、トリアージタッグの重要性を強く感じた災害が有りました。それは「淡路大地震災害」で何万人もの重軽傷者、死者が発生し、治療に当たった医師、看護士、消防員、救命士などとの連携や情報が模索し、どの程度の被害が出ているのかなど知らされておらず、分からない内に多くの医師や看護師、救命士が数万人にとも言われる怪我人に対して治療や救命に携わったのである。
現場ではパニック状態で、医師の多くは普段の救命処置と違って、怪我の程度、治療の優先度などを体験や学習をしていなかったので、統一されず、重傷度の怪我人が何時間も救助を待っている状態だったのである。
これらの反省や対策から、トリアージタッグの発想が生まれたのである。
トリアージタッグは怪我の度合いによって色分けされている。黒が0、赤がⅠ、黄色がⅡ、緑色がⅢというように色によって区別して行く方法である。
黒タッグ、不搬送、不処置群(死 亡 群)体幹や頭部に重大な損傷があり、既に生命反応がなくなりかかっている人、または既に死亡している人。優先順位4番目、
緑色、軽処置群 (軽 症 群)トリアージタッグは未使用(手に取り付けるだけ)、救護所または近所の医院での救護処置で間に合う人。優先順位3番目、
黄色、優先順位2番目群 (中等症群)今すぐに治療しなくても生命に影響はないが、放置しておくと生命の危険がある人。優先順位2番目、
赤色、搬送最優先順位群 (重 症 群)体幹に重大な危険が迫っていて、速やかに(5~60分以内)に救急医療機関で治療を開始すれば救命可能な人。優先順位1番目、
これらのような内容で多くの怪我人に対応するために考えられたものである。
2年前のJR福知山線での列車脱線事故で多数の怪我人が出たが、神戸関係の病院から多くの医師、看護士、消防員、救命士などがこれらトリアージタッグを怪我人の状態を診察しながら判断したのである。
多くの命が救えたのは確かだったが、問題も多く有った。それは、赤タッグと判断された怪我人の中でも、すぐに手当をしなければ成らない人達が居て、救急車やドクターヘリの順番を待ち、待っている間にも症状を悪化した人達も多く居たのである。
これらの教訓から、赤タッグの人達の中でも症状の状態を詳しく記入し、記入した医師や関係者の氏名を書き込むなどの策を今後、指導して行くとの事である。
黒タッグでも同様で、死亡原因や症状があまり書かれていなく、中には全く書かれていない物が殆どだったのである。
これら黒タッグを付けられた人達の遺族は納得いかず、どのような状態だったのか、知りたいと医師に求めても、関係者は記憶していないのである。
私共は近年中に北関東に、医学薬科大学や付属病院などを構想しているが、これらの施設では、トリアージを導入し、普段から訓練と体験を重んじ、北関東での災害時などで実施できればと考えている。
そのため、海外、特にアメリカからトリアージの専門家を招き入れ、私共の施設での訓練と教育の実施を重ね、いざというときにスムーズに活動できるようにしたいと考えている。
勿論、トリアージタッグの採用、判断の仕方、トリアージの本格的な取り組みを行い、地域の災害時に役立てばと考えている。
災害時などの現場に携わった医師や関係者の心理的なプレッシャーやストレスは想像以上であり、現場に不慣れな医師も居ることが日本では問題化されているのも事実である。
これらを鑑み、トリアージの先進国である「アメリカの医療システム」を導入し、アメリカからトリアージの専門家を招き入れ、指導して貰うことで日本での活動に役立てたいと思っている。
やはり、日本の医師のように激務で中では、トリアージの訓練が出来ない状態から、いきなり現場に出されても戸惑ってしまうのである。
これらの問題は、やはり、医学生時代から学ばせ、教育させることが重要だと私は考えている。日々の訓練がいざというときには役立つのである。
これらの教育を実施することで、日本にもトリアージの重要性が根付けばと願っている。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、





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