センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

人類(脳)の進化の旅!

2007-04-03 00:01:51 | 感覚
私達、人類の先祖は700万年前にチンパンジーなどの猿類から分かれ、300万年が経ち、二足歩行を可能にした(アウストラロピテクス)、身長140cm前後、腕は長く丁度チンパンジーが二足歩行した感じである。
樹状生活をしていた、猿類の名残が有り、果実を主食にしていた。
果実は天候などに左右し、摂取困難であった。そのため、高い樹木に登り、少ない果実を求め、転々としていたことが化石で分かっている。
この頃の猿人の脳の容量は500mlと現代人の3/1程度と小さいものであった。だから、言葉も話せず、猿のようにウォーといような鳴き声に近い声を出していたと考えられている。
その後、人類は200万年前に劇的な変化を遂げるのである。二種類の人類の誕生である。
(ホモ・エルガステル)、身長170cm前後で全身をうすい毛で覆われていた。
人類最初の肉食人類の誕生である。狩りをしていたと言うより、獣が食べ残した死肉をあさっていたと考えられている。
ホモ・エルガステルの脳の容量は900mlであった。まだ、言葉を発するというよりは何種類かの言葉的な言語であったと予想されている。
もう一種類は(パラントロプス・ロブストス)身長150cm、身体的にずんぐりしていた。頭の上に突起が特徴であった。この突起は頬から顎に掛けて筋肉が発達していたため、丸顔で顎の噛む力が発達していたと考えられている。
この種は、植物の根や球根などを食べていたことが歯の擦り傷の化石で解明されている。だから強い顎の力が必要だったのである。
現代人の2倍以上の顎の力があったようである。
パラントロプス・ロブストスの脳の容量は500mlとアウストラロピテクスとあまり変わらなかったのである。
パラントロプス・ロブストスは1万年後ぐらいには絶滅してしまった。
この絶滅は食べ物に関係していた。植物の根や球根を主食としていた種では、
脳に十分に栄養が行き渡らず、脳の巨大が出来なかったのである。
それに比べ、ホモ・エルガステルは主食が肉食であった。
肉は栄養エネルギーも高く、脳の強大化を維持するために必要な栄養素だったのである。後のホモ人類にと繋がって行くのである。
ホモ・エルガステルもサーベルタイガーなどの(牙を持った虎)の恰好の獲物だったのである。肉食だったホモ・エルガステルはサーベルタイガーなどの食べ残しを食べていたことが分かっており、但し、命を狙われるリスクもあったのである。
このリスクが後の脳の巨大化に繋がったのである。
道具を創造し、鏃や大勢で狩りをすることを覚えて行くのである。
これらの行動が後の現代人の脳の巨大化へと繋がるのである。
200万年の間に人類は20種ほどに進化して行った。その後、100万年前には
他の19種類の人類は絶滅し、1種類の人類(ホモ・エレクトス)、だけが残ったのである。
ホモ・エレクトスの脳の容量は1000mlと現代人に近いものであった。
後に、ホモ・エレクトスはアフリカを出てアジアへ渡りインドネシアに辿り着き(ジャワ原人)と成り、そして中国に辿り着いた人類が(北京原人)となる。
これらの原人も絶滅してしまう。
およそ、30万年前には、(,ネアーデルタール人)が現れ、現代人とほぼ同じ体型をしている人類である。この頃は地球も氷河期であった。後にヨーロッパ方面に渡り、寒さを凌いだ人類でもある。脳の容量も現代人より少し小さめだった。
肉を主食として狩りを協同で行う戦略を持っていた。
このネアーデルタール人も3万年前には絶滅してしまうのである。
20万年前には(ホモ・サピエンス)アフリカ中央で誕生した。
私達の直接の先祖の誕生である。脳の容量も現代人とほぼ同じの1400mlと脳が巨大化したのである。
残った1種類の人類の先祖も、遺伝子的には同類でも「進化」の旅を続けたのである。
ネアーデルタール人とホモ・サピエンスは誕生時期が違っていても、3万年前までは住処を競い合っていたのである。
両者とも狩りを得て、肉が主食であった。狩りをするため、鏃などの狩りの道具を発明し、脳の巨大化と共に進化していったのである。
3万年前にはネアーデルタール人は絶滅してしまうが、ホモ・サピエンスは子孫を繁栄させたのである。
では、何故このような運命の分かれ道が出来たのだろうか?
多くの研究者の仮説では、喉仏の違いにあったと化石から分かっている。
この喉仏の長さが運命を分けたとも言えるのである。
ネアーデルタール人は喉仏が短く、ホモ・サピエンスは喉仏が長かったのである。これらの違いは「言語」能力の違いでもあった。
つまり、言葉で仲間とのコミュニケーションを取っていたホモ・サピエンスが生き残り、ネアーデルタール人は3万年前に絶滅してしまうのである。
簡単な言葉のコミュニケーションと複雑なコミュニケーションをしていた人類の違いで運命が分かれたのである。
私の仮説は、ずばり脳の発達の違いが運命の分かれ道に繋がったのだと考えている。ネアーデルタール人は脳の容量も1200mlとホモ・サピエンスの14000mlの違いがあったのである。脳が大きいことだけが頭が良かったわけではない。
賢さにあったのである。つまり、「前頭葉」の発達に大きな差があったのである。
発掘された狩りの道具や化石からもはっきりしている。
喉仏の長さの違いは、母音と子音が発音できるのと出来ないほどの違いがあり、
ホモ・サピエンスは優れた脳を持っており、仲間と協力して大きな獲物を捕らえることが出来たのである。何より、家族などの集団生活を営んでいたことが分かっている。
現代人の生活に繋がるものである。逆にネアーデルタール人は、少ない言葉で仲間とコミュニケーションを取り、移動しながら獲物を求め歩いていた。
これらの違いが脳の巨大化と前頭葉の発達した私達の脳へと脈々と受け継いでいるのである。
10万年前のホモ・サピエンスと現代人とでは脳の大きさそのものは変わりないのである。大きさが脳の優秀さ、脳力の違いではないのである。
やはり、脳細胞の数なのである。ニューロンネットワークの数に関係している。
ホモ・サピエンスと現代人では100MBと100GAのコンピュータほどの能力の違いが有るのです。現代人は複雑な言語を話し、コミュニケーションします。
また、記憶、思考、創造性など様々な脳活動を私達の脳は瞬時に行うことが出来ます。
ところが、現代人は五感の偏り(視覚優位)の感覚により、他の感覚が退化しております。これらの感覚の偏りが脳の発達(進化の過程)に異変が起こっているのです。人がヒトらしい脳であるために今一度、自己の五感を再認識し、五感を総動員して脳に正しい情報を送ることで、脳は益々活性化し、進化し続けます。
私共研究所は、今後ともヒトの五感と脳の重要性を説いて参ります。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、

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