大山記念館

2007-06-23 00:00:23 | しょうぎ
最近、倉敷に行った時、早朝に大山康晴記念館の前を歩く。大山康晴はこの近くの出身で大阪の木見金治郎の門下に入る。後に大名人をなす。



朝の散歩だったので、開館時間の前。以前、館長とコトバを交したこともあるので、入り口のガラスドアに張られた詰将棋を撮影するだけにする。こういうところに書かれていると、なかなか解けない。後でゆっくりと紙に書き直して解いてみる(作意は▲3二金 △同飛 ▲4四角 △3三飛 ▲1二飛成以下だろう)




ところで、史上最強の棋士は誰かという話が時々ある。大方の見方は、「大山か羽生だろう」ということになっている。次のクラスが「天野宗歩(江戸後期)、木村義雄、中原誠、谷川浩司」といったところのようだ。では、大山と羽生とどちらが強いか、などというのも絶対に答えが出ないはず。



そして、実は、私が指将棋と並行して詰将棋にはまったのは、ある一冊の本からなのだが、それが「大山詰将棋200題・金園社」。父に貰った古い本だ。当時、将棋の実力はアマ初段弱だったと思う。いきなり最初の詰将棋がこの本だったのだが、実は第一題目が難しい。この一題目を説くのに約一週間かかった(正解は3手目に飛車不成)。



後に、大山康晴の詰将棋にはゴーストライターがいて、清水孝晏氏(四段)である、というのをプロ筋から聞いたことがある。その清水氏の作品集も一冊持っているが、それを解いてみても、大山=清水と断定する能力はない。したがって、ガラスドアの作品や、難解な第一番の作品が本当に史上最も強い棋士の作なのか、あるいは代作なのかを知る由もないのだ。



前々週6月9日出題の解答。

▲2一馬 △同玉 ▲3一角成 △同銀 ▲2三龍 △2二銀 ▲3三桂 △3一玉 ▲3二銀 △4二玉 ▲4一桂成まで11手詰

二枚の角を捨て、途中、2三龍に2二銀と移動合いのところで、少し考えるところ。というか、そこから先にハイライトがあって、打ちにくい桂を3三に打ち、さらに▲3二銀、△4二玉で逃げ出されそうになったところで、4一に桂が成ってすべて解決する。参院選の前の安部政権も、失敗感が高まったところで逆転打が出るかどうかだろうが、この問題では、序盤に大駒を二枚切ったのだが、安部政権では大駒切りはなかった(というか犬のリードを使って、自ら捨駒になった大臣はいた)。



今週の問題は、双玉、逆王手問題。解き始めると問題の主旨がわかるだろう。後半はちょっと惰性感あり。

いつものように解答の最終手と手数をコメント欄にいただけば正誤判断。