バラード社、子会社をフォード、ダイムラーに売却

2004-07-09 21:29:54 | MBAの意見
約15年後、ガソリン車から転換すると考えられている燃料電池車。そのエンジンにあたる燃料電池を開発している会社は意外にも数少ない。その一つがカナダのバラード社、もう一社は米国のUT社である。

自動車会社の中には自社開発路線の社もある。トヨタ、ホンダ、VWなどである。GMは態度未定である。日産、現代はUT社乗り。バラード社は軍事用の潜水艦内での発電を目的とし、UT社は人工衛星での発電を目的とした電池の研究、生産を行ってきた。いずれも少量、高付加価値型のビジネスであり、会社の規模も小さい。2000人以下の会社である。

燃料電池車が大量に走りだすまでには、いくつかの多方面にわたる課題があるとされているが、その課題(疑問)の一つが、このバラードやUT社の経営であり、製品化まで10年以上、研究を続ける資金が続くのかという点である(本当に利益化するのは15年先であり、さらにそれは確実ともいえない)。まさにその不安が現実化したのだろう。

今後、ダイクラ・フォードの色が強くなれば、他の自動車メーカーは自社開発へ向かうのかもしれないし、開発はさらに遅れるのかもしれない。UT社に乗り換えるかもしれない。

一方、トヨタとGMの今後の選択が微妙に世界の燃料電池車の動向を左右するように思える。


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