鉄に恋した、古屋菜々

2012-11-25 00:00:31 | 美術館・博物館・工芸品
有楽町にある日新製鋼(株)1階にあるギャラリーで開催中(~12月21日)の展覧会に行く。というか、通りかかったので、のぞいてみる。

しかし、鉄という素材は人類史上、青銅の次に実用化され、最初の用途は武器だった。そしてその後の歴史の中で芸術の素材に使われることは、あまりなかった。あえていえば、日本刀かもしれない。また火縄銃というのも、高額で取引されている。しかし、鉄そのもので造形するというのは、ちょっとない。

というのも、武器だけじゃなく、日常の生活の中で、あまりにも実用的かつ日常的に存在しているからかもしれない。そして、錆びやすい。貴金属のように、希少価値があって、永遠に輝くというような性質とは正反対だ。

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しかし、融点の近い鉄とニッケルを何層にも重ねていくと、ある縞模様の素材が現れる。それは、ダマスカス鋼と言われる。やはり刀の素材の一種なのだが、その鍛接といわれる特殊技術で得られる金属塊を使って各種の芸術作品に仕上げるのが、古屋菜々さんである。

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実は、会場に本人がいて、少しだけ話をさせてもらった。というか、多弁型の女性のようなイメージだったのだが、実は自分で鉄をたたいた経験があるわけじゃないので、実感のない話は、なかなか進展しない。そもそも日新製鋼の社員でもなければ、その方面の業界人でもなく、単に通行人みたいなものだからだ。

普段は、埼玉県の工房で鍛冶(家事ではない)をしていて、夜はフォークリフトを運転して生活しているそうだ。

なんとなく思ったのだが、既婚か未婚かは不明だけど、同居したパートナーにささいなことで腹を立てて(俗に言う夫婦喧嘩)、文字どおりの鉄槌を振り下ろしたりしないのだろうか。タイガーウッズの元奥様が旦那の女遊びに逆上して、ゴルフクラブで一撃したことを思い出したのだが、ハンマーでの一発なら、効果は絶大だろうか。


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