国立近代美術館工芸館に寄る

2004-07-15 21:18:07 | 美術館・博物館・工芸品
22b195a3.jpg動物のモチーフ展(所蔵)である。北の丸公園の南側、竹橋駅より西へ坂を登っていくと国立近代美術館がある。さらに公文書館を過ぎ、右側の北の丸公園に入ると正面に木々に囲まれた、いわくありそうな煉瓦造りの2階建てがある。

現在では、近代美術館の付属の工芸館として改装されているが、古くは近衛師団の本部である。歴史上の建物をこのように、改装して別の用途に使うというのは今一つ納得がいかないこともあるが、歴史を封印してしまうよりもいいのであろう。
近衛師団といえば、軍国主義の象徴のような存在であり、そのまま公開というわけにはいかなかったのだろう。

この建物、実は改装前に足を踏み入れたことがある。
今となれば住居不法侵入罪も時効であるだろうが、学生の頃、公園を散策していると、錆びてところどころ破れた鉄条網をくぐり、ほこりが厚く積もった建物内に足を踏み入れたのである。板張りできしむ床、一部残された家具、割れたガラスなど。突然タイムワープしたような世界であったのだが、当時はその建物が何であるかを知ることはできず、その答えは、十数年経ってから知るに至ったのである。
そんなことで、近くに行く度に、何となく寄ってみたい建物なのである。

当時、一緒に鉄条網をくぐった友人は、その時のことを覚えているのかなあ。


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