そもそも透明化は無理な話

2021-02-18 00:00:59 | 市民A
五輪組織委員会会長の選び直しの選考委員会が2回開かれ、橋本聖子五輪大臣に一本化したと報じられたものの、橋本氏自身は固辞を続けている状態のようだ。

「選考過程の透明性が問題」との意見があるのだが、そもそも無理な構造だと思う。

というのも、選挙のように、立候補者(=なりたい人)が複数いて、その中の誰を選ぼうかという議論であればわかるが、立候補者がいるわけでもないし、個人資格のなりたくない人たちを羅列して、選ぼうというのだから公開できるわけもない。会社の人事とは違うわけだ。

今度は猿芝居の匂いがある。本命候補に合理的風にたどり着くまでの演出で、ひとまず橋本氏に空砲を撃ったのではないだろうか。

元はと言えば、余裕のなくギリギリ状態の会議の中で、場違いなオヤジギャグみたいなのを飛ばした会長がいけないに決まっているわけだ。

公式映画監督の河瀨直美さんも大忙しだ。なにしろ分かりにくい事件を解きほぐさないと映画にならないが真相がわかるのだろうか。

それと、五輪を中止した方がいいという国内世論があるようだが、それはよした方がいい。第一回アテネ大会に始まり、今までの間に自分から約束を破って辞退した歴史は1回しかない。1940年の東京大会だ。中国での戦局が長期化し、米国との緊張が高まり、戦費に予算を回すために立候補を取りやめた。約束を平気で破る国の仲間には入らない方がいい。

さらに無観客試合にするとチケット代900億円がなくなるという話もあるが、そもそもGoToの予算は2020年と21年の合計では2.7兆円。900億円の30倍である。