路線バスの旅で観梅

2021-02-26 00:00:34 | おさんぽ
東横線の大倉山駅(横浜市)の語源は戦前の大倉財閥の所有していた山にある。大倉山駅の西側の山。線路沿いに坂道があって、登っていくと梅で有名な大倉山公園がある。大倉財閥は神戸にも同様の山があって神戸市地下鉄の駅名も大倉山と東横線と同じだ。ホテルオークラや札幌のスキージャンプ台にも名を残している。

そして横浜の大倉山公園は観梅で有名だ。時期はよしということで出かける気になった。実は30年前には大倉山に住んでいた。その頃に行った以来だ。最近の大倉山で有名なのは、賛否両論のシンデレラ男寸前の「圭君」。梅とは線路を挟んで逆側だ。

ところで、自宅は横浜市で、そう遠くはないが、駐車場はなく、鉄道で行くには接続がうまくない。東横線と田園都市線の共通の駅は、東京の渋谷だ。方向違いだ。渋谷とは逆方向に進むと二つの線路はどんどん離れていく。東京を起点とした放射線状だからこうなる。ということで市営バスに目を着ける。どうやら小刻みに3路線を乗り換えていくと短時間で到着する。しかも1日乗車券というのを使うといいようだ。まさに路線バスの旅だ。

テレ東の番組だと、スマホを使わないことと、バスに乗るときにサイコロを振って出た数の停留所で降りなければならないが、そう暇でもないので、スマホを利用し、サイコロは振らないことにする。

ということで乗り換えに不安を覚えながら大倉山駅に到着。さっそく駅横の坂道を上るのだが、息が苦しい。膝が痛い。ため息がでる。歳月を感じる(が、現実は厳しい)。



山の上に到達すると、今度は下りだ。予想よりも多数の観梅客がいるが、今年は地べたにビニールシートを敷いての酒盛りは禁止なのだ。つまり、公園の中を歩きまわることになる。



梅は赤と白の二色と思っていたが、ロゼもあるようだ。というか大倉山ではロゼが多いような気がする。そして公園の一番奥には枝垂れ梅があった。



全体に古木が多いように思った。



ところで、神奈川の梅と言えば、小田原市曽我地区の梅林が有名だ。先週末は見物客が大挙訪れて顰蹙だったそうだが、嫌な思い出がある。数十年前に営業の仕事をしていて先輩社員と営業車で小田原に無駄足に終わった仕事で行った帰りに、「梅を見に行こう」ということになり梅林の中の農道を走ると、どんどん道が細くなってUターンもできず、長い距離をバックする最悪なことになった。しかも脱輪。



幸い、道路から高さ10センチほど車輪の一つが落ちただけなので、とりあえず板でも探してきて持ち上げようということで、板を探し始めるが、簡単には見つからない。昭和20年代ではないわけだ。そうしているうちに、近くにある墓地に、名前のようなものが書かれた長い木の板が何本も地面に刺さっていることに視線が向かってしまう。そして先輩と二人で相談。人間、二人いると、冷静に考えることができるわけだ。