市ヶ尾彫刻プロムナード『きら星からにばる』

2020-08-30 00:00:54 | 市ヶ尾彫刻プロムナード
市ヶ尾彫刻プロムナード第9回は、『きら星からにばる(ASTRAL CARNIVAL)』。市ヶ尾第三公園内にある。中野滋作。中野氏は、青葉区総合庁舎敷地内のプロムナード第5回『緑の朝』という女性裸像も手掛けている。『緑の朝』は、このプロムナード作品中、最も古く昭和61年に近くの場所に置かれたが、この『きら星からにばる』は平成3年に設置されている。



少年が馬にまたがって手放し乗馬で楽器を演奏しながら上を向いているように見える。

よく見ると馬ではない。耳が垂れている。さらに額に角が生えている。では何という動物だろう。一角獣ならユニコーンだ。これを動物主体の視線で見ると、どうみても馬のように見える。馬の写真でもモデルに一角獣を創ったのかもしれない。想像の動物だから、何に似ていても非難はされないはずだ。馬、いや一角獣の表情は、迷惑そうな顔だ。いつも同じ曲を聴いていて飽き飽きなのだろうか。



そして少年は、上空をながめて星の光に合わせて天体ショーを楽しむのだが、この公園の周囲はマンションが林立している。少年の視線の先にはマンションのある一室がある。そこの家の子かもしれない。「早く家に戻りなさい」と怒られているような表情だ。

ところで、ネット上で調べていると、1995年9月から1年間、東京の中央区にある日清製油(当時の社名)の本社ビルの前庭に「きら星からにばる」が置かれていたようだ。市ヶ尾に設置されたのは平成3年(1991年)なので、二つ目の「きら星からにばる」があることになる。ブロンズ像にはよくある話だ。どこにあるのだろうか。