キックスに試乗

2020-08-24 00:00:08 | マーケティング
日産のディーラーで、新発売されたキックスに試乗。新発売と書いたが実は、昔々、三菱のパジェロミニの姉妹車にニッサンマークとキックスという車名をつけて売っていたそうだ。記憶にないけど。

今回のキックスは区分としてはSUVで、国内ではX-トレイルの子分の位置付け。海外を含めてみると、X-トレイルより僅かに小さな「キャッシュカイ・ローグ・デュアリスの3姉妹」より小さいクラスになる。というかX-トレイルは、世界標準を少し大きくした車ということになる。大中小の大だけを日本は売っていて、世界的には中と小を売っていたわけで、今後日本は大と小を売ることになる。小といっても、小型車ではない。大き過ぎるクルマは、そもそも売れないということを知らなかったようだ。

kicks


そして、最も注目すべきは、e-Power というシステム。エンジンを発電機として使い、バッテリーを介してモーターでタイヤを回す。要するにガソリンを燃料にして小型の発電所を車に載せているということ。船の世界では特に客船がこのシステムを使う。潜水艦もこれが多い。

ガソリンを使うのでエコではない、と勘違いする人が多いが、圧倒的に燃費がいい。充電式の電気自動車は電力会社で発電した電力を送電して車にチャージするのだが、発電には石炭を使おうとしている。ずっとましだ。

そしてe-Powerの特徴として、ペダル1本でアクセルとブレーキを共用できる。ゴーカートと同じ仕組みだ。さらにプロパイロットが搭載されているのでアクセルや場合によってはハンドルを離しての自動運転もできる(赤信号は読み取れない)。

e-Powerは何回か試乗したことがあるので、運転的には驚くことは何もない。天井にSOSボタンがついているのが斬新ともいえる。

ディーラーの方の話では、注文してもいつ納車できるかわからないとのことで、「コロナで工場が・・・」とコロナのせいにしたのだが、コロナ対策先進国のタイの工場で生産されているはずなので、いくつかの事実誤認があるのだろう。

なお、ブランドマークは今のハンバーガー型で、新日産ロゴは次作の「アリア」からになるそうだ。アリアは完全な電気自動車で、キックスとX-トレイルの間の大きさになる。

ゴルフクラブは横向きには入らないので、後席を倒すか、ドライバーだけバッグから抜き出しておくことを推奨された。

ところで、最大の問題は、この会社に永続性があるかどうかだろう。