イソジンの効用と次は?

2020-08-07 00:00:33 | 市民A
吉村大阪府知事が、コロナにはイソジンが有効と言い出し、その結果、店頭からイソジンが消えたとされているが、事実は違うと思う。

発言の前に、イソジンが店頭から姿を消していた。巷の噂では、「イソジンがコロナに効く、という風評が出回っていて、そのためにイソジンが売り切れている。」という話だった。

コロナ禍とは無関係に以前からイソジンを使っていたので、あわてて代替品を購入したのだが、その後、吉村発言があった。

isojin


実際には、コロナウイルスに効果があるというのは2種類の意味があり、一つ目は、唾液中のコロナウイルスを死滅させるので、唾液によるPCR検査で陰性になるということ。二つ目は、唾液中のコロナウイルスを飛沫として空中に放出しないということ。

いずれにしても、体内の主要部分のウイルスを退治できるわけではない。一つ目の効用、つまり「検査すり抜け効果」は社会としてはマイナス。二つ目の効果は「うつさない」ということでプラスだろう。そもそもマスクだって、うつさない効果の方が大きい。布マスクではうつされない効果はほぼゼロだが、みんながマスクをするから、無症状患者もマスクをすることになり、社会全体の感染者が減ることになる。


ところで、吉村発言の前にイソジンが売り切れていた理由だが、「巷の噂」だけではない理由があると思う。外国人が日本人の習慣としてあげている衛生行動に「手洗い」と「うがい」がある。本当は、手洗いは簡単だが、うがいは簡単ではない。うがい薬をカップに入れて、水で割ってガラガラと喉を鳴らすのが正式だが、サボっていた人が多いのだろう。そういう「隠れうがい人」が、基本行動に戻ったのではないだろうか。

実は、『イソジン』は明治製菓が販売していたと記憶していたのだが、今回の事件の後、ボトルを見ると、ムンディファーマ社が製造して、日本ではシオノギが販売している。ムンディファーマという社名からインドの会社かと思ったら、米国の会社だった。うがいの習慣のない国が発祥の地とは皮肉だ。1950年代の終り頃から、ポビドンヨードを使った製品を作り始め、1961年から明治製菓(現「明治」)が発売していたが2016年4月に契約が変わり、シオノギが販売することになった。

慌てて購入したのは、不思議にも「明治」社製のポビドンヨード。カバのマークは「明治製菓」のブランドとして、シオノギに移籍しなかったそうだ。まだ残っているイソジンの成分と較べると、ほとんど同じだ。製造元は、「Meiji Seika ファルマ(株)」となっている。ボトルサイズは大きい。新型コロナだけではなく、次の未知のウイルスにも対抗できるだろう。

ところで、イソジンに対処効果があるなら、もっといい薬もありそうだ。

ふと思いついたが、こちらも長寿製品で、『のど塗るスプレー』。小林製薬の市販薬で、水で割らずに喉の奥に吹きかける。製品のHPを見るとコロナウイルスに対しても、ヨードの効果があるとなっている。しかも新型コロナは喉の奥で増殖が進むのだ。

ただ、この製品を、喉も痛くないのに予防のために使う人はいなかったはずだ。つまり生産量はかなり少ないと思うわけだ。これ以上書くと、犯罪になりかねないので、筆を置いて靴を履いた方がいいだろう。