清酒 「歩」

2020-04-25 00:00:11 | しょうぎ
朝市で有名な輪島に行った時に、酒店の前に特別大きな暖簾がかかっていた。



「歩」と紺地に白で染め抜かれている。特別限定本醸造「歩」生酒、というのが本名だ。

宗友会勤醸となっている。臨市の珠洲市にある宗玄酒造のことだろう。能登の酒造所として古くから有名である。

創業は1768年。会社の「公式サイト」にはなぜか「米国独立(1776年)より古い」と書かれている。アメリカ人が知ったら、ムカッとされそうだが、念入りに、英語でも明記されている。

Sogen Sake Brewery was founded in the mid-Edo Period,1768, even before America declared independence in 1776.


創業者は宗玄忠五郎という人物で、もともとは七尾城の城主だった畠山義春の子孫ということだそうだ。上杉謙信に先祖が追われ能登に逃げていたそうだ。逃げるにしては近すぎるが、なんとか江戸時代まで家をつないだのだろう。そして、酒どころ伊丹で修業して、能登に戻って宗玄酒造を興したそうだ。たぶん色々と伝承されなかった逸話があったのだろうと思う。

そして、残念ながら、清酒「歩」は現在は市販されていないようだ。ネットに残るいくつかの情報から推定すると、軽やかで酸味の少ない都会的な味わいだったようだ。もしかすると会社に求められている個性的な味とは路線が違ったのかもしれない。(以前、ふるさと納税の返礼品で「宗玄」をいただいたことがあったが、奥能登的であり、都会的な味ではなかった。)

珠洲市といえば将棋界では産休中の井道千尋女流初段の出身地でもある。タイトルを獲得した時には、会社より記念の銘酒を出してもらえるだろうか。宗玄にあやかり「棋聖宗歩」と予想しておく。


さて、4月11日出題作の解答。





初手は大技。桂を丁寧に使う。あせらないことが重要。(ヒントみたいな解説かな)

動く将棋盤は、こちら。(flash版)

Gif版。
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今週の問題。

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くらげのようにふわふわ逃げる王を捕まえるには・・

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