翔んで埼玉(2018年 映画)

2020-04-23 00:00:00 | 映画・演劇・Video
ずいぶん話題になった映画。今頃観る。私も首都圏にいて、10回ほど引っ越ししているが、東京都、神奈川、千葉に住んだことはあるが埼玉に住んだことはない。

映画の基本的バックボーンは「埼玉県人」の都民に対する「ヒガミ」という屈折した心理である。一応、時間軸でいうと、現実の埼玉県民の家族が娘の結納の儀で婚約者に会いにマイカーで移動中に車中のラジオかテレビから流れる空想ドラマで「埼玉解放戦線」の活躍を聞いて喜ぶという二重構造になっている。

saitama


映画のほとんどの時間は空想ドラマの方で、金髪の二階堂ふみとサングラスを外したGACKTがW主演だ。

今一つ、観ていて気分が乗れなかったのは、埼玉の地名がわからなかったこと。もともと、名前としては春日部とか所沢とか川越とか熊谷とか知っているが、場所がよくわかっていなかった。

なんとなく、所沢とか秩父とか川越とか、埼玉の奥の方にあると思っていたが、改めて地図を見ると、西武線は奥へ奥へと進むものと思っていたが、どうも埼玉と東京はずっと西の方まで県境が伸びていて、この西武池袋線はこの県境の北側を西北西に進むので、埼玉の中心の方からはどんどん遠くなっていく。ずっと前に、浦和という町があった時に、名物のうなぎ料理を食べにいったことがあるが、浦和は埼玉の中心と思っていたが、ずいぶん南の方だ。

一方、埼玉は、北に行けば行くほど暑いという非科学的な土地で、毎年40度になる。一方、埼玉県の首都は池袋と言われるほど、池袋のことを都民よりよく知っている。埼玉県の方と飲み会をすると、たいてい場所は池袋、高田馬場、新宿ということになる。

実際、東京の回りにあるのは、神奈川、埼玉、千葉ということだが、東京に対するネタミというのは埼玉県民が一番強いような気がする。埼玉県人に怒られそうだが、「歴史はあるが文化がない」ということかもしれない。千葉は「歴史もなければ文化もない」のであまりストレスはないのだろう。

埼玉の誇るべきものといえば、前述の『うなぎ料理』だろうか。江戸のウナギは蒲焼が薄いのを誇るだろうが、浦和では肉厚が上物とされる。

それと、千葉県民が埼玉県民を捕まえて、九十九里浜で地引網を引かせているという話になっているが、実際はおカネを払って喜んで引いている。

また、竹中直人が神奈川県知事である加山雄三の真似をしているが、やはり歌は上手くない。

ところで、二階堂ふみの出演作はいくつか見ているが、強烈な運命の女を演じることが多かったが、なんとなくキワモノ女優という方向に進んでいるような気がする。少し心配だ。