産経新聞記者が無罪になった国の品格

2015-12-25 00:00:03 | 歴史
産経新聞ソウル支局長が流言を基にした記事を書いたとして、大統領に対する名誉棄損罪で起訴された件だが、日韓政府の圧力により、裁判所が無罪とし、検察も控訴しないことになり、あっという間に終わった。

実は、裁判となると、裁判戦術ということで、検察、弁護の双方がそれぞれ数々の証拠を集めて、その中で自分に都合のいい証拠だけを言いだすので、裁判で認定される事実が、本当の真実と違うことはよくあることなので、もはや真相はわからないし、あえて調べる人もいないだろうし闇の中だが、

裁判所が政府の圧力に完璧に屈してしまうところが、逆に怖いと思わないでもない。裁判所の意味を成していない。

日本で裁判所の独立性と言えば、1891年に日本を訪問中だったロシア帝国の皇太子ニコライが警備中の警察官津田に斬りつけられた大津事件が有名だ。津田に対しては、ロシア政府と日本のマスコミが死刑を求めていて、国民もロシアに対して申し訳ないという空気だった。しかし、実際は斬りつけたものの負傷させただけなので、日本の法律では死刑にはならないわけだ。裁判所が下した結論は無期懲役だった。(実際には津田は北海道の刑務所へ入所後、半年で肺炎で亡くなっている。ニコライは、その後、皇帝となり日露戦争で敗北。ロシア革命の中、虐殺された)