会館建設?

2007-09-29 00:00:17 | しょうぎ
以前から、うすうす噂が流れていた「将棋会館問題」が浮上したらしい。米長邦雄会長の「さわやか日記」9月18日号に、妙な記載があった。


投稿者:米長邦雄 投稿日:2007年 9月18日(火)17時18分15秒
連休といってもそうヒマではありません。
17日の敬老の日は「会館建設委員会」の準備会がありました。4人のタイトル保持者と谷川九段。いわば発起人会議ですね。
東西の将棋会館をどうするか討論する。私は冒頭に15分程挨拶。「とにかく若い人達が当事者意識を持って、経営を含めてこれからの30年間をリードして下さい」

この日は三段リーグの最終戦でもありました。
米長門下の一瀬は次点。名前は浩司ですので皆さん応援を宜しく。

一日館長は坂カナでした。
最近は将棋会館へ行くのが楽しいです。


一般的に、建設業者や不動産業者と取引するときは「速攻」がいい。あまり、早めに手の内を明かすと、さまざまな手口の餌食になることもある。しかし、この問題は、色々と複雑で、いずれ緒論沸騰となり、周知の事実になるのだから、情報漏洩の時期はあまり問題ないのかもしれない。古くは昭和49年に、現在の千駄ヶ谷の将棋会館の建設にあたり、連盟の役員の総解任とか大騒ぎになっている。当時の総工費6億円のうち、寄付金として1億2千万円を集めようとかなり強引な集金活動が行われたようである。また、当時、表に出ていなかったが、船舶振興会(現日本財団)から2億円を引き出して資金にあてているそうだ。

米長日記にある、4人のタイトルホルダーとは、数えれば、羽生・森内・佐藤・渡辺ということだろうし、これに谷川が加われば、一応、現役棋士で実力最強メンバーなので、文句をつける奴はいないだろう、ということだが、それはこの5人の考え方がまとまればの話だろう。また谷川浩司氏が入ったことは、一つは関西将棋会館の問題でドン内藤の首に鈴をつける役目と、さらに彼を自分の後任会長職と考えているからなのかもしれない。

ところで、なぜ、今、会館問題なのかということは、いくつかの要素があるのではないだろうか。考えられるのは、

1.老朽化
  東西の会館とも老朽化が進んでいて、ビル保全上の経費が膨らんでいるのではないだろうか

2.手狭
  千駄ヶ谷の会館は、対局室、将棋連盟事務所、会議室、将棋道場、売店といった機能が集まっているが、かなり手狭である。外に連盟機能を借りているかどうかはわからないが、以前は地下一階にあった将棋博物館や食堂も撤去。一方、対局中の棋士のカンニングを防ぐため食事時間でも会館からの外出禁止令が出ていたこともある。若い女性棋士がトイレでお弁当を食べなければならなくなったりもしている。

3.立て直した場合の問題
  数年前に、この問題を検討した時、建て直すと、元の床面積より狭くなることが判明したそうだ(既存不適格物件)。つまり、仮に巨費を持っていたとしても、単に老朽化による建替えでは問題が解決しないことがわかっている(何平米確保できるかは不明)。

4.スポンサーへの配慮
  さらに、大手新聞社の担当記者に対する利便を考えれば、遠隔地に対局場を動かすことは難しい。

となると、検討の方向は、次のようなものになるのだろうか。

A.将棋会館の機能の再評価。
  事務所と対局室と道場は同一ビルである必要があるのか。

B.関西将棋会館は必要か。
  東京に一元化し、土地売却して資金を確保する検討。一部をレストランとして賃貸しているように見えるのが懸念材料。
  関西在住棋士に対するフォローは必要か。

C.ビルを保有する必要があるか、貸しビル使用か。
  資金繰りとキャッシュフローの検討(免状乱発で免状料収入増かな?)

まあ、具体的な検討はこれからなのだろうが、個人的には、対局室の一角に、「詰将棋の間」を作ってもらいたいのだが、その夢は、深浦八段が王位のタイトルを奪ったからといって検討準備委員会に入れてもらえないのと同じ位、無理な話なのだろう(注:詰将棋の間=対局に不戦敗した棋士を雪隠詰めにして、反省を促す小部屋)。



さて、9月15日出題分の解答。

▲9ニ飛成 △5ニ歩 ▲3三歩不成 △2二玉 ▲2三角成 △3一玉 ▲8一龍 △4二玉 ▲3二歩成 △同角 ▲3三馬(桂成)まで11手詰。

狙いは3手目の▲3三歩不成と7手目に角の利きに移動する▲8一龍なのだが、1筋2筋の銀香歩の配置と9一玉(余詰め防止用など)が重い感じ。5五歩は、9一の駒を玉に限定するためだが、コトバでは説明しにくい。

もう少し改良の余地があるとは思っているのだが、・・




今週の出題は、テーマは「根気」。

妙手はなく、少しずつ読みを積み重ねていくと、しばらくして手数を忘れた頃に詰む。ゴルフ超初心者が打ち上げ600ヤードのロングホールでグリーンに到達するようなものかな。あるいは、入社25年、飲酒運転に気をつけてコツコツと危険回避をして係長に到達するようなものだろうか。まあ、19世紀的な保守的組織だと、14勝1敗よりも0勝15引分の方が出世したりする。新総理方式の詰将棋かな。


解けたかなって思われた方は、コメント欄に最終手と手数と感想をいただければ、正誤判断。いつものように、賞品はありませんけど。




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