白か黒かのラビリンス

2007-09-02 00:00:39 | 美術館・博物館・工芸品
ba593075.jpg会社で会議の時、とりあえず何か持って会議室に行く。本当は、手ぶらで「優秀な頭脳だけ」を持っていけばいいのだが、「自分のことを、頭がいい」と自惚れているのではないだろうか、と疑われるのが嫌なので、三色ボールペンを持っていく(本当は黒はインクが詰まって書けないので、二色ボールペンになっている)。シャープペンや鉛筆を持っていく人もいるが、私はボールペンだ。シャープや鉛筆は消しゴムで消せるがボールペンはそうはいかない。そこがいい。

小学生の頃から、ずっとそういう選択で、ノートなんか使わないで、いきなりボールペンで教科書に書きこむ。

そのため、今でも会議が終わると、手元の紙には、黒板になぐり書きするようにデタラメナ方向に向かって書かれたメモができる。一方、シャープペン派は、おおむね、きちんと列を並べて読みやすくまとめて書く。スクエア野郎だ。

ところが、シャープ派や鉛筆派の中にも、たまには異端児がいる。会議中に、資料の紙の隅の方に絵を描いたりする。だいたい30分程度で、一作を仕上げている。会議が多ければ多いほど、鉛筆絵画の腕は上達する。しかし、その完成作品はその後どうなるのか、考えたことなかった。

ところが、そういう鉛筆画という分野が確立しているようで、鉛筆画の展覧会が開かれている。「線の迷宮2」。目黒区美術館だ。相当久しぶりに、地図を見ながら目黒駅から歩いた。きつい坂があり、結構遠い。最大の欠陥は、着くまでに疲れることか。

ba593075.jpgそして、鉛筆画というカテゴリが有効か、といえば「ここまでやれば有効だろう」と思わざるを得ない。

感じはモノトーンの写真のようだが、そういうものでもない。キーワードで言えば、「シャープペンの持つ緻密さ」「濃淡を使い分けることによる柔らかさ」

出品作家は、磯邉一郎、小川信治、小川百合、木下晋、齋鹿逸郎、佐伯洋江、篠田教夫、関根直子、妻木良三。

もちろん、白黒二色方式が流行っていったとしても、社会のすべての事象に白黒つけるとか、野暮なことは言わないようにって。9月9日まで。


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