台北速攻(3)

2007-09-12 00:00:27 | たび
ところで、台北の街だが、大阪に似ている。人口も200万人強。ソウルでも大阪に似ていると思ったのだが、東アジアの都市が、勝手気ままに無秩序に発展すると「大阪」になるのかもしれない。エスカレーターも右寄せだ。そして、最近、靴の紐がほどけてエスカレーターの終点に吸い込まれる事故があったらしい。ちょっと怖ろしい結果を連想してしまう。また、新聞では、巨額の汚職の話とか、寺院の長が若い女性を軟禁し、ご禁制の遊戯に耽っていたことが書かれていた(ようだ)。日本に似ている。

『共通免許』実は、あと数ヶ月で日台間では運転免許証の相互認定が行われて、日本の免許で運転できるそうだ。もちろん逆も可。ところが、これがまったく薦められない。基本的に日本のどこよりも台湾の交通マナーは違う(日本流に言えば、「最低」)。横断歩道を歩いて渡るのは、かなり危ないのだが、しかたない。問題は、台湾の人が日本で運転するときか?危険の輸入。車のサイズは日本と同じ(ただし右側交通)だが、バイクが異常に多い。一説には人口2200万人対し、1100万台。つまり二人に1台ということ。しかし、大多数のバイクは二人乗りなのだが、二人に一台だったら、全員がバイクの上にいることになる。謎だ・・

276b74c5.jpg故宮博物院台湾ツアーも二日目の夕方。ついに故宮博物院に行く。最大のお目当て。しかし、どう考えてもツアーで行くと時間が短い。というか、いずれにしても、65万点以上の収蔵品なのだから、今回は、下見のつもり。実際は、一部の常設品以外は毎年展示を変えているそうである。22年間、毎年通うと、全品を鑑賞することができるらしい。そして、私は、既に北京にある方の故宮博物院は観ているのである。

つまり、元々は北京にあった宝物を、中華民国が台湾に逃亡する時に袋に詰めて持ってきたわけだ。その理由は台湾側から言えば、共産主義になって宝物が散逸するのを防ぐため、ということになり、北京政府からは、略奪品ということになる。北京に残っているのは建物と残した物だけ、ということ。それで、両方を観て、初めて中国の歴史遺物を知ることができるわけだ。若干気になったのは、いわゆる象牙の立体彫り(象牙細工の中に別の象牙細工が組み込まれているもの)。台北には3個しかないと言われているが、北京ではもう少し多数を見た。運搬中に壊れたのか、あるいは壊れそうなので運ぶのをあきらめたのか?聞くに聞けないので・・

『中国八千年の歴史』博物館の内部は撮影禁止なので、HPを見てもらえばいいのだが、いきなり驚いたのは、中華”八千年”の歴史。少し前は、中国三千年の歴史がいつのまに四千年の歴史に変わっていたのだが、今度は八千年の歴史だ。紀元前六千年の頃に文明が存在した考古学的証拠があるそうだ。しかし、ここは台湾なのに・・

それと、この博物院で「現代」というと、明と清の時代を指すようだ。そうでないと八千年の歴史と辻褄が合わなくなるのだろう。1時間の鑑賞時間ではほんの一部だけだが、それでも芸術満腹感に襲われる。次回、来た時に期待だ。

276b74c5.jpg『総統府』次に、総統府。現在の主は民進党の陳水扁氏。現地ガイドは、日本を例にして色々言っていたが、台湾の総統にあたるのが、日本では総理大臣なのか天皇なのか、あいまいだ。というか、その元首問題は日本人のタブーの一つだ。そして現在、陳総統は、国連再加入を狙って、世界各地に行って、おカネをばらまいて画策中のようだ。そんな話は日本では聞いたことなかったが、結構タフな国だ。そしてこの国は世界中の制度を研究していて、いいところはどんどん吸収している。どこかで見たようなシステムがあちこちに存在する。

276b74c5.jpg『中正紀念堂』次に、中正紀念堂だが、この公園はきわめて広い。中正とは蒋介石のことだそうだ。国民党だ。そのため、民進党の陳は、この公園や建物の名前を国民党と無関係に改名しようとしていて、物議だそうだ。何しろ、この紀念堂の他にも国父記念館(孫文)もある。李登輝メモリアルはないようだ(確信はないが)。たぶん、国民統合のためのシンボルが必要なのだろう。

続く


blog改善のため、再チャレンジ始めました。

↓GOODなブログと思われたら、プリーズ・クリック




↓BADなブログと思われたら、プリーズ・クリック