おっtotoかな?

2005-10-11 22:42:17 | MBAの意見
ac2fed89.jpgしばらく前から話題になっているサッカーくじ「toto」の破綻気味な話は、なかなか面白そうなので調べていると、さすがに文部科学省管轄だけあって、高度なレトリックと初歩的な算数的トリックに覆い隠されていて正確なことがわからない。(たとえば、年間の売上げ総額ではなく、各回ごとの金額が表示されていたり、会計年度とJリーグの年度が少しずれていたり、ばらまいた補助金の無数の団体毎の金額が書いてあるが合計がないとか・・)したがって、本エントリの数字はすべて、「おおよそ」と理解してほしい(監査法人ではないから)。

そして、監査法人の件だが、またも「中央青山」だ。この時期登場したことに意味があるのだろうか?これは、単に個人的推測だが、カネボウ不正監査問題が浮上した1週間後に中央青山が内部討議の結果として「2,500項目改善点」を発表したということと関係があるのではないだろうか。新基準では認められないということかもしれない。

問題とされたのは、平成16年分として公開された、totoの決算書の中に、運営委託をしている「りそな銀行(りそなは総元請でさらに数社に業務委託している)」に対する支払債務的な金額を230億円持っているのに、公開していないということだ。普通の企業ならバランスシートの中で「未払金」または「借入金」あたりになるはずである。

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ac2fed89.jpgそれに対して、胴元の「独立法人日本スポーツ振興センター」は、「註として別に記載していた」、と反論していると同時に、実は16年度は単年で150億円の損失が上積みになったと明らかにしたのだ。これぞ、おっtotoという感じだ。

註に書いてあったかどうかは別として、ではなぜ150億円も損が出るのだろうということなのだが、もともとの主旨からいうと、売上げ金の50%を還元することになっていた。そして残る50%の中から経費を差し引き、手元に残った利益を3分割し、スポーツ団体に「スポーツ振興基金」。地方公共団体に「スポーツくじ助成金」。そして残る1/3は「国庫に上納」する予定だったのである。

ところが実際には、売上げは低迷し、推測するところ年間150億円程度なのではないだろうか。それなら赤字なので、誰にもおカネを配らなくていいはずなのだが、違うのだ。百本、千本の手が伸びてきているわけだ。結局、地方へ5億、個別スポーツ団体に6億、競技強化費として6億。合計17億程度が支払われている。無論、国庫へは払っていないようだ。

しかし、売上げが150億円ということは配当金が75億。手元に残るのは75億円だから、ここから17億円をばらまくと58億円が残る。ということは150億円の赤字ということは、業務委託料は208億円ということになってしまう。もう一度売上げ額の話を思い出すと150億円程度なのだから、これまた、おっtotoだ。

もう一つのキーは、なぜ、りそなが支払猶予(あるいは貸付)を認めているかなのだが、「文部科学省の債務保証」とかがあるのではないかという憶測が成り立つ(個人的には証明できない)。仮にそうであると、どうなるのだろうか?

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ac2fed89.jpgさらに書き続けるには気力がいるのだが、私も2年間totoに付き合って、それなりに2等や3等は獲得したが、なにしろ1等にならなければいけないのだが、高額1等の場合は、およそ考えられない組み合わせのわけだ。もともと、サッカーにちょっと詳しい人は、データや情報誌であれこれ考え、投票するのだが、そういう普通の考え方であたる場合は配当はきわめて低い。とても考えられない勝敗の組み合わせの時だけが高額配当になるわけだ。つまりサッカーとは関係ないということがわかるわけ。

そうすると、別にサッカーくじでなくても、ギャンブルはたくさんある。競馬や競艇の配当率は75%だ。宝くじでもLOTOがある。

ところで、このサッカーくじの開始を強烈に支持してきた団体が二つある。一つはスポーツ団体である。中心人物は、元五輪選手である小野清子議員。猛烈に多数の団対の役員に名を連ねるが、特にスポーツ団体が多い。そしてtotoが始まった後は、国家公安委員長の要職についたが、ほとんど公職で目立つことはなかった。任期中に重大事件を一人で捜査していたからだ。「自らの秘書給与疑惑」だ。結局、迷宮入りして、自分も職を去った。

もう一つの支持団体は微妙だ。「文部科学省」。つまり、競馬を所管する「農水省」、競艇を所管する「国交省」、オートレースと競輪を所管する「経済産業省」のように利権関係を築くのが夢であったわけだ。うまくいけば、補助金のバラマキ権や、こういった○○振興会とかをたくさん作れるわけだ。さらに使いみちの中には、全国の小中学校の校庭に芝生を張り詰めると言う構想があった。さらにそのグリーンキーパー養成コーチなる職業まで準備していたわけだ。

日本がGDPに見合う金メダルを取れないのは、校庭に芝生がないからだ、という論理だったのだ。実際には、ドーピング検査が厳しくなった結果、芝生とは無関係にアテネの金メダルは増加した。

ところで、日本には各種公営ギャンブルがあるのだが、元々、法律でギャンブルはご法度。こういうのは、どういう了見なのかいくら考えてもわからない。およその市場規模(年間)は次のとおり。
 競艇   1兆3000億円
 中央競馬 3兆4000億円
 地方競馬   5600億円
 競輪   1兆2000億円
 オート  1兆3000億円
 宝くじ  1兆0000億円
 toto     150億円

ところで番外の超大物がいるわけだ。これこそ日本がギャンブル大国と諸外国から指摘させる理由になる。それは、「パチンコ」だ。市場規模はまさに不明なのだが、「20兆円から50兆円の間だろう」と言われているが正確には?だ。日本国の予算規模80兆円に近いではないか・・・。そして、管轄官庁はないのだが、あえて言えば外務省なのかなあ・・

ドイツでもっとも悲しい政党は?

2005-10-11 22:40:26 | 市民A
混迷が続いていたドイツも、ようやく第一党のキリスト教民主同盟と第二党の社会民主党が連立を組むことになったのだが、よく考えるとこの二つの政党は今まで別の政党と提携をしていたわけだ。キリスト教民主同盟は自由民主党、社会民主党はみどりの党とだ。

そして、今回の連立をよく見ると、この二つの政党は仲間はずれになっているように思える(きょう現在の報道をチェックした段階)。特に、みどりの党の方はいままで政権を担当していたからまだいいかもしれないが、自由民主党の方はかわいそうな感じがする。長く支えていたのに婚約不履行を食らい、相手が金持ちと結婚したようなものだろうか・・

これがドイツ的ダイナミズムということかな?

いや、ドイツの連立は、「積木のようなもの」なのだ、というべきか。
そういえば、積木と言えばドイツ製をもって第一とするということではなかったかな。