野球界を取り巻く状況の整理

2005-10-20 22:28:58 | スポーツ
週末の土曜日(10/22)に千葉市に所用で一泊することになり、楽天トラベル(旧旅の窓口)や東横インのオンラインやJTBのネット予約で探したのだが、ほとんどFULLで、高額な宿賃のところとカプセルだけが空いている。翌日はガラガラなのに、”まさかこんなところで学会などあるはずないし”と、しかたなく高額ホテルの予約をとったのだが、ふと気が付くと日本シリーズがある。調べると千葉マリンスタジアムで18:15にキックオフじゃあない、試合開始。ロッテの応援団は自宅に帰るのだろうから、ホテル予約者は阪神トラキチの方だろう。球場のある海浜幕張とJR千葉駅は近くはないのだが、大阪の方からみれば区別が付かないのだろう。それに、祝勝会をしようにも海浜幕張の方にトラキチ好みの店はまったくない。

おそらく、大阪から東京駅経由で海浜幕張に来て、午後9時頃には、勝っても負けても千葉市の繁華街に繰り出すのだろう。もしかすると、私も未知との遭遇になるかもしれないので、カメラを持参しておこう。千葉栄町より「暴れる虎」実況ブログができるかもしれない。ただし、飛び込むべき川は極めて貧相だ。千葉は全体にきわめて低地だ。したがって大河がない。千葉の繁華街を流れる川は葭川(よしかわ)といって、中学生が走幅跳びで対岸へ飛べるくらいの幅しかないし、途中から上にふたがついて下水管状態になる。さらに、海浜幕張の近くを流れる花見川は人造川なので、それなりに広いが、ある特殊な理由で、テロ対策が万全になっているので、水面に到達する前にハチノスにされても知らない。

ところで、日本シリーズに登場したのは2チームだけだが、ここ数年、野球シーズンが終わると(いや、終わる前から)次の裏野球が始まる。

まず、数年前は、選手の海外逃亡が多かった。キューバの選手がメジャーに入るには野球の他に、密かに水泳の練習が必要だったのだが、日本人の場合は、交渉力や世間を味方にする政治力や、時に仮病を使うとか、横になったり縦になったりで、成功したり失敗したりしていた。昨年も上原や井川が逃亡しようとしたが不発。今年の松坂がどういう秘策を持っているのだろうか。

そして、昨年は近鉄の撤退に始まり、成績はともかく楽天のライブドアからの横取りという荒っぽい展開になり、予想に反して12球団が維持された。さらにはじめてのストライキもあった。

しかし、どうみても昨年の球団M&A戦争は、終わり方が中途半端で、時間切れということだったのだろう。多球団の赤字問題や、西武鉄道の上場廃止問題などそのままだった。

そして今年も一応無事ペナントレースは終わったのだが、西でも東でも球団問題が大揺れになっている。それは、あちこちで相矛盾した現象を起こしているのだが、それらのいくつかの「ファクト」をジグソーパズルのように組み合わせるとどうなるのだろう。少しやってみる。まず、関係パズル片をランダムに並べてみよう。

「村上ファンド阪神電鉄株を買収完了寸前」「村上氏、阪神球団の上場を要求」「星野氏上場を望まず」「阪神ファンも上場を望まず、とマスコミが報道」「楽天、TBSとの合弁を目指す」「横浜か仙台の売却の可能性あり」「大阪ドーム会社更生法を申請」「大阪ドーム(建造費500億円)の査定価額は100億円」「大阪市長辞任」「御手洗氏(キャノン)日本経団連次期会長へ」「古田、プレーイングマネージャーに、同時に選手会長退任」「ホリエモン広島球団の買収可否の調査へ」「ナベツネ、牡蠣になる」「パ・プレーオフ3試合、関東はBS朝日だけが放送」「2006年はドイツワールドカップ」「松坂日本脱出工作開始」「西武球団の先行き不明」「岡田監督、8球団論」

パズルが多すぎるので、部分的に簡単なところから行くと、御手洗(みたらい)新会長→「黒い目のアメリカ人」と言える。経済界は、「口を出さない」ということだろう。松坂→たぶん、隙を突いて脱出するだろうが、メジャーでの結果は不明。西武球団の売却の可能性→今シーズンオフでは未決(蚊帳の外)。ワールドカップ→野球を見る人間はさらに減少するだろう。古田→選手会長辞任で、選手会の弱体化(あるいは凶暴化)。村上ファンド→ファンドは資産全体を20%程度拡大していかなければならない。巷間言われる資産4000億円とすると800億円の資産価値の増が必要となるが、阪神電鉄株だけではなく阪神球団を上場させることでさらに電鉄株の価値が上がることを狙っている。星野の上場への反対→不明。あるいは数球団が上場すると上場できない事情の球団が即死することを暗に示唆しているのだろうか。奇妙な阪神ファンの上場拒否→もともと、判官びいきのファンが多かったため、考え方が、ひねているのと、上場して価値が上昇するよりも、新しいファンが増えないように閉鎖的な世界に閉じこもろうとしている。

もう一つ、大きな問題になるのが大阪ドーム破綻問題。建造費500億円も、既に可動式屋根は故障し部品メーカーがなくなった。ドームの地盤が弱いため、ロックコンサートで観客が立ち上げると、近隣住民が震度2になる。ということで、救済のめどがたたないのだが、完全破綻すると市長の責任が問われる。債務保証を市が行っていると言う噂もあり。甲子園球場から大阪ドームへの鞍替えも考えられる。分解して甲子園で組み立て直すことができるかどうかだが??

そして、隠れた問題だが、現在30億も40億も赤字の球団がなぜつぶれないかというと、親会社が子会社の赤字を補填しても、税務上は寄付行為にはあたらないで親会社の広告宣伝費と税務署が見解を出している。しかし、1球団でも上場でもしようものなら、このような見解が認められ続けるのかどうかは不明だ。上場会社の赤字を完全に他の会社が負担するなど理解しにくい。ここの部分が非常にデリケートな問題になるのではないだろうか。すると、親会社の補填なしではつぶれるような球団は追い出されるかもしれない。(何球団?)

BS朝日での放送→結局、ディジタルとアナログは、受信機側が併存状態にしても、発信側(放送局)がよりポピュラーな番組をどちらで流すかで優劣が決まってしまうのだろう。そして現場監督の声として、岡田のいう8球団制は賛成できることが多い。優秀選手に絞って、メジャー並みの試合をすることが再生への早道のような気もする。

さいごにホリエモンだが広島は買わないと思う。仙台、福岡、札幌が地域の中核都市というのとは異なり、広島は単に広島シティであるに過ぎないからだ。