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まだまだ本題に近づけませんけれど、今日は燃焼室について考察してみましょう。
これはショベルヘッドの燃焼室です。径が80mm深さ40mmと半球型(ヘミヘッド)の見本のようですね。
球の体積は 4πr3乗/3 ですから約268になり、その半分として容積は約134ccです。
80cu.inの行程容積は88.8mm×108mmで668.5ccですから、圧縮比は(ピストンがフラットヘッドであると)668.5÷134+1=5.98になってしまい、かなりのローコンプです。
それでは出力も限られてしまいますので、山形ピストンが使われています。
因みに資料によると’80年以前は8、’81年以降は7.4という圧縮比になっています。
つまり、半球型燃焼室は充填効率の向上のために大口径バルブを使いたいため、バルブの角度(バルブ挟み角)を大きくしています。それ故燃焼室が大きくなってしまい弊害も生じています。
弊害の一つは、図の赤矢印が示す火炎伝播距離が長くなってしまうので燃焼時間が長くなり、メカニカルオクタン価が低くなってしまいます。それで、
- ノッキングしやすいので高圧縮比にできない。
- さほど高くない圧縮比でもハイオクガソリンが必要。
- 高回転でのパワーを出しにくい。
更に、
- ピストンの山が邪魔になり有効なスワール(渦流は燃焼スピードの向上にも有効)ができにくい。
- 同じ理由でバルブオーバーラップ付近でのガス交換の効率が悪い。
と何か悪い事だらけのようですけれど、以前はアメリカン マッスルカーの代名詞のようで、現在もクライスラー300CはHEMIを標榜して人気を博しているようです。ワタシも300Cにはチョッピリときめいています。
現在のように、燃費や排ガスのことに気を使わなくて良かった古きよき時代にはピッタシのHEMIは、最新の大排気量車がヒューンと吹け上がってしまう味気なさに較べ、燃焼時間が長いというだけに大排気量と組み合わされば重厚なフィーリングを醸し出し、今もファンが多いのも頷けます。
ハーレーにおいてもショベルエンジンを愛好する方は、”3拍子”や外観だけでなく、この重厚さに魅了されている事だと思います。
続きます。
ショベルヘッドを見てるとチューニングヘッドに何故ツインプラグが多いか良くわかりますね、逆にエボになってビューエルが何故ツインプラグにしなかったのかも。
次はカムのオーバーラップと高圧縮ヘッドのカムによって抜かれる実圧とかやってから排気ポートにいくのでしょうか?(笑。
あっその前にフローか。
それはさておき、この半球形はスーパーカブのエンジンがそうでしたね。未だにそうでしょうか?昔、マイレッジマラソン用にこねくり回してたんですよ。懐かしい感じがします。小さいエンジンでは上記の問題が無かったんでしょうねぇ。
この調子で「音」まで辿りつけるか不明です(笑)。なにしろ確実なことを知るには更なる実験も必要なんです。