ttp://mistercrew.com/blog/2010/06/05/ebay-find-1913-indian-motorcycle/
近年になって復活したIndianは昔からHarley-Davidsonと較べられることも多かったが、メカニズムは保守的なH-Dよりも先進的だ。
ところで、この1913年モデルの先進的な部分は?
ttp://virtualindian.org/19141.htm
構造はこのようになっており、ご覧のようにリーフスプリングだが、1910年から”Cradle Spring Fork"が採用されているので、その流れから見ればそう不自然ではないと思う。
Cradle Spring Frameは1913年から1922年までみられるものの、1940年にプランジャーリアサスペンションフレームになるまで、リジッドに戻ってしまう。
GT Norgeの画像を分かりやすいように部分拡大したが、1958年のCardellinoとスプリングの使い方が違うにしてもほぼ同じ構造だ。
GT Norgeは初めての本格的なリアサスペンションを備えていたとも言われ、戦争をはさんだとはいえ30年も同じメカニズムが使われたとは驚きだ。
とはいえ、戦後まもなくの大きなモデルはダンパーが油圧になっているようだ。
ttp://www.cybermotorcycle.com/gallery/moto_guzzi/Moto_Guzzi_1959_Lodola_GT175_1.htm
今でこそMotoGuzziは大排気量の、縦置きクランクVツインエンジンのイメージが非常に強いが1960年代半ばにV7をリリースするまでは、意外に小排気量のモデルが多かった。
真っ赤なカラーリングに黒いリアショックが目立つが、この”2本ショック”リアサスペンションはこのロドラ系がMotoGuzziにとって初めてかなと思われる。
ttp://www.cybermotorcycle.com/gallery/moto_guzzi/Moto_Guzzi_1956__75L.htm
Cardellino系は1958年ころまで存在したようだが、リアサスペンションにご注目。
分かりやすいように画像を部分拡大してみたが、剛性の高そうなスイングアームに、スプリングは白矢印の位置。MotoGuzziのこの形式のリアサスはスイングアーム後端部に付くフリクションダンパーがお約束のようだ。
ttp://www.cybermotorcycle.com/gallery/moto_guzzi/Moto_Guzzi_1958_Cardellino_75_2.htm
58年型は軽快そうで、スプリングは黒塗りからクロームメッキになっているのが標準なのかは不明。
現在のバイクのフロントサスペンションは極一部を除いて、テレスコピック式のサスペンションが高度に性能向上を果たし、また標準化することによりコストも下がり、ステアリング メカニズムとほぼ一体化してシンプルな構成になっているが、ココに至るまで様々な方式が試されていた。
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tp://www.cybermotorcycle.com/gallery/oec/OEC_1930_Duplex_Steering.htmより転載して加筆
ジャイアンさんに探しだしていただいた画像によって判明いたしました。ありがとうございます。
この解説を見るまで、AB・A'B'のレバーの角度を変化させて舵角をつけるのかとも考えたが、それではものすごく複雑になってしまう。もっとシンプルに車軸と一緒に動くハンドルを動かせばAとA’を中心にBとB’が円運動をして、下の図のように車軸の角度が変わることが分かった。
Dはステアリングの仮想軸とも言うべきか、接地点Cとの距離のトレールはAA'とBB’の距離の差(AB・A'B'のレバーの角度)により変化するが、舵角によって移動することがどういったフィーリングをもたらすのか興味深い。
もう一つの疑問はサスペンションだったが、こうした図や実物をを見ないと分からないだろう。
スライディングピラーというのかリアサスのようにプランジャーというのか分からないが、金属コイルスプリングが車軸側のチューブに納められ常識的に作動するようだ。
A・B・A'・B'のポイントにはテーパーベアリングが使われ、繰舵力にも問題はないと思う。
車軸と車体側のチューブが各々2つずつあるのでDuplex Steering というのだろう。
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もう一つの例は見かけ上のフォーク角を寝せる手法で、量産車を大きく変えて見せる効果はあるが、ご覧のようにトレール量は不適正というかマイナス・トレールになり直進安定性は損なわれる。
と、以前の記事では書いたが・・・
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これは4輪バギーのフロントサスペンションだが、赤い線はキングピン角度、緑の線はタイヤの中心線で、この関係はポジティブスクラブの古典的なアライメントだ。
マイナストレールはT点がA点の内側になるので、バギーのアライメントと同じことになる。
言い換えれば、A点はZ軸の外側になるのでB=B’とすれば、ハンドルを切った状態ではA’点は路面より下がることになる。
実際は路面より下がることはないから、ハンドルを切れば車体を持ち上げることになり、大きな操作力が必要になる。
逆に言えばこの力はハンドルを中央に保つことになるから、昔のパワーステアリングのないクルマでは大きく切ったハンドルを離すと、勢い良く戻るのと同じことで、直進性がないわけではない。
つまり、マイナストレールのレイクツリーを援護するわけではないけれど、一般的に”危ない危ない”と言われていても、実際にはそれほど直進性が悪いわけではなく、むしろ切れ込みが激しい過大なトレールよりもましな気がするが、高い速度での安全性を確認したのではないから決して奨励はできない。
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V‐Rodは発売前にロサンゼルスだったか、ディーラーミーティングで乗ったことがあった。
広いとはいえ駐車場の特設市場会場でクルクルと走っただけだが、見た目にも大きく寝たフロントフォークにも関わらず、普通に乗れたことには感心した覚えがある。
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その秘密はフレームのネック角が34°、フォークの角度は38°というところだろうか。
まあ、いわゆるレイクツリーというものであるが、トレールが100mmくらいの適正値に設定されていると思われ、スタイル上のバランスと両立している。
ここでネック角がフォーク角と同一であると仮定してみると、トレールが過大になるだけではなく、横から見たタイヤはハンドルを回転させると水色の楕円のように見えるはずで、見えるだけではなく路面との接点がA'の分だけ上に移動する。
図面では上に移動するが、実際には引力が働いて車体の前部は下がるわけだ。
実際のネック角の場合に戻ると、タイヤがハンドルの切れ角と同じに回転するZ軸が路面に対して角度が立っていれば、AのほうがA’より小さくなるのがお分かりだろうか?
例を極端にしてみると、左のように路面に対して軸が直角ならば舵角を何度にしてもタイヤの上下方向の位置は変わらないが、右のように軸が水平に近くなるほど同じ舵角でもA’の距離が大きくなる。
A’が大きければ、特に舵角の大きい低速のコーナリングではハンドルの切れ込みが強くなり、ハンドルを支える力が非常に強くなる可能性が大きい。
というのはタイヤの断面形状にも左右されるので一概には決め付けられないが、V‐Rodの場合はスゴク素直なハンドリングとは言えないもののレイクツリーでうまく補正されている。
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