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ピストンエンジンは永遠か!な?

バイクを中心に話題を紹介します

フォークとカラーの隙間

2010年04月09日 | サスペンション

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アクスルシャフトのディスタンスカラーに関してご質問をいただきましたが、文章では中々難しいので図解を試みます。

フロントフォークとタイヤの関係は、タイヤがフォークの間の中心にあり、タイヤとフォークの中心線は平行になっているのが望ましい。

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ご質問は矢印の部分の隙間に関して。

組みなおしたら以前と変わったしまったということです。

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アクスルシャフトの形状がこのようになっていると、タイヤの位置は赤いカラーの長さで決められてしまいます。

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シャフトの形状が分かりやすいようにもう一つ。

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こういう形状のシャフトではカラーの長さでフォークの幅が決められてしまい、高い精度が要求されることになります。

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フロントサスペンションの動きを重視するなら、左右のフォークが平行であるのが望ましく、それにはA=B でなければなりません。

しかし実際にBの距離を測定するのは困難なので、できる作業方法としたらアクスルナットをまず締め付けて、ナットの反対のフォークのクランプを緩く仮締めして、フォークを大きく上下に動かしてからクランプを本締めします。

クランプを締め付ける前は、フォークの下端部が意外に動くことを確認してみてください。

正確に作業を行うには、左右のフォークの長さが同じであることを確認しフェンダーがある車両は外すことが望ましい。かなり前のことですが、Fタイヤが偏磨耗するトラブルを追求したら、タイヤとフォークが平行ではなく、その原因はFフェンダーの変形でした。

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AQUILA

2010年03月28日 | サスペンション

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創業は1920年に遡る。第1次世界大戦時に、イタリア空軍に徴兵された3人の 若者達の出会いが切っ掛けで、現在でも会社のエンブレムは、イタリア空軍の象徴である“AQUILA”(アクイラ=鷲の意=ローマ帝国に遡る由緒あるエンブレム)を戴いている。 (ウイキペディア

そのエンブレムが彫りこんであるのは、2009年デザインアワードを受賞したV12conceptのタイヤだ。実に芸が細かい。

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今まで左側からの画像はあまり見掛けなかったのだが、今回は実物を見ることができたので検証してみるとリアサスペンションが面白い。

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スイングアームと平行になっているサスペンションユニットは、たぶん初めての試みではないかと思うが、A’はスイングアームピボット、ロッドB’を中心にスイングアームの動きに追従して回転運動する。B’’の動きはロッド矢印のように押して、リンクD’を中心にしてサスペンションユニットを矢印のように押す。サスユニットを押すD’’ポイントはC’より中心点D’から遠いので、のストロークが拡大されてサスユニットに伝わる。

最近のバイクはサスユニットの行き場が段々なくなってくるような感があるけれど、この方式は解決する手段になるのだろうか?もっとも、ばね下重量の観点からはあまり歓迎できない気がするが、元々ばね下が重いシャフトドライブでは悪影響は少ないのだろうか?

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フォークの角度を・・・・

2010年03月18日 | サスペンション

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トレール量は小さければ良いというものでもない。

ゆったりとあまり気を使わず、回りの景色を楽しみながら走りたい場合はキャスター角が寝ているバイクが向いている。

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しかし、40度とかまでフォークを寝せてしまうとトレールが過大になり、ハンドル操作が重くなり半端な腕力では乗れないバイクになってしまう。

これは実際に量産車に採用されている例だが、フォークブラケットのネックシャフトに角度を付け、トレール量を適正化する方法だ。しかしハンドリングに違和感を覚えることもあるだろう。

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もう一つの例は見かけ上のフォーク角を寝せる手法で、量産車を大きく変えて見せる効果はあるが、ご覧のようにトレール量は不適正というかマイナス・トレールになり直進安定性は損なわれる。

更に都合が悪いのは、前部の車高が下がるため、それを補正しようとフォークの長さを伸ばせば更に悪化することだ。

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1980年代のサスペンション

2010年03月17日 | サスペンション

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1987年にNSR250がリリースされた後、すぐにその翌年に大きなマイナーチェンジした裏側にはキャスター角の変更が含まれていたと覚えている。それは僅かな角度だったと思うが、コーナリングを重視するバイクではその数度が重要な場合もある。

図では分かりやすいように5度変えてみたが、正確な図ではないにしてもトレールが大きく変化するのがわかると思う。

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フォークはテレスコピック・サスペンションなので、状況によって長さが変化するが、一番大きな変化はフルブレーキングの時である。コーナーの入り口でブレーキを掛けるとフォークは短くなり、フロントは沈み込むわけだが、そうなるとトレール量も変化して減少する。

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1980年代初頭は過大なノーズダイブを抑制するためにアンチ・ノーズダイブのメカニズムが導入されたケースも多く見られた。これはフロントブレーキの性能向上に、フォークの性能が追いつかなかったからとも思える。

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しかし、プロダクションレースの激化とともに、レーサーレプリカモデルのフレームやサスペンションの急激な性能向上をもたらし、フォークの大径化は剛性を向上させ、そればかりではなくスプリングの巻き径も大きくでき特性を適正化が可能になり、調整機能も充実した。

トレールの減少は実効舵角を大きくする作用があるので、”曲がりやすく”なるわけだが、言い換えればブレーキングフォースとフォークの沈み込み量をうまくセッティングできると、速く走ることにつなげることが可能になると言える。

つまりサスペンションは路面からのショックを遮断するものから、路面に対してタイヤの追従性を高めて接地圧を均等化させ、更に操縦性を向上させる機能がハッキリと求められることになった。それが普遍化したのが1980年代半ばだったのではないだろうか。

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続・ピアッジョは片持ちが・・・

2009年04月14日 | サスペンション

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ジレラというメーカーは由緒があり、こんなシャレたバイクも作っていたのですね。

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タンクマークも現在とほとんど変わりません。

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1909年創業というと今年でちょうど100年?

1953年には4気筒のGPマシンも。

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ピアッジョの傘下に入ったら、ご覧のように”片持ち”です。

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ピアッジョは片持ちが・・・

2009年04月06日 | サスペンション

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Fuocoは新車で手に入るバイクの中では、ワタシが気になっている1台なんですが・・・。

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フロントサスペンションを見ると、アクスルは左右が独立した片持ちになっています。

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リーニング機構に関しては資料がありませんので推測するしかありませんが、”エレクトロハイドローリック フロントサスペンション ロッキングシステムを装備、停車時にサスペンションダンパーをロックして車両を自立させます。”(参照ttp://www.narikawa.co.jp/fuoco500.html)という説明からは、サスペンションストロークで行っているように感じます。リーニング機構があれば、ロックするとなるとダンパーではあり得ないでしょう。

現代のバイクのフロントサスペンションは、2本のテレスコピック式のフォークによるものが多いので片持ち式は珍しく思えます。

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しかし、ピアッジョといえばべスパは昔から片持ちでした。

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この通り、反対側には何もありません。

続きます。

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倒立フォーク組み立て②

2008年04月11日 | サスペンション

人気ブログランキングへ 風は強いが晴れ。  

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昨日は途中まで進んだので、今日はまずオイルを入れます。

フォークオイルはスズキ純正のSS-05。

正立タイプでもダンパー調整が付いているフォークは、倒立タイプのようなカートリッジ式であるし、この場合もフォークオイルは異なりますから、どんなフォークオイルを使うかはマニュアルを参照したほうが良いですね。

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フォークオイルを入れたらエア抜きをします。まず直立させてアウターチューブを上下させます。

この段階ではストッパーが効かず、通常より長く伸びてしまいますから要注意。

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次にダンパーロッドを上下させ、上端から泡が出なくなるまで続けます。

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オイルを入れたら落ち着くまで数分の間放置してレベルの調整です。

アウターチューブとダンパーロッドが最縮の状態でレベルを調整します。

厳密に言えば、フォークスプリングの張力にもバラツキがあるかもしれませんが、せめて空気室の容量は同一にしておきたいもの。

ココまでの作業をみていただくと、倒立フォークはオイル交換だけでも簡単に行かないことが分かると思います。

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レベル調整が済んだら、スプリングとスペーサーを入れます。

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SSTでスペーサーを押して矢印のロックナットに引っ掛けますが、一人でやるとなると手は最低3本必要ですから、助っ人を頼みました。

後でも述べますけれど、このナットの位置でフォークの長さが変わってしまいます。

マニュアルでは一番下に(止まるまでねじ込む)しておけとなっています。

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フォークトップをねじ込んでロックナットを締めておきます。

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ダンパーロッドの長さでフォークの全長が変わるのは、普通のフォークの構造を知っていると余計に分かりづらいかもしれません。

この状態になっても矢印のアウターチューブは自由に上下できます。

1つ前の画像でフォークトップをねじ込むときには、矢印の調整スクリューは一番緩めた状態でないと、矢印の先端を傷めることもありますのでこれも要注意です。

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精度がスゴク高いわけでもありませんが、オイルレベル調整用ツール。

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”所変われば、品変わる”の例?画像の上はハーレースポーツスター1200Sのアジャスタブルフォーク用SST。下が今回使用したもの。同じ目的ですがカタチは随分違います。

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できあがったフォークにアクスルシャフトを仮に取り付けて・・・

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フォークの全長を確認してみました。

う~ん、左側が1mm程度長いですね。

マニュアル通りに組み立てても、部品の精度に問題があるのか?

これは勿論同じ長さが望ましいのは言うまでもありません。これくらいの違いならホイールもさほど問題なく取り付けられるでしょうし、見た目では分からないかもしれません。

しかし厳密に考えると、タイヤがフォークに対して直角ではないかもしれませんし、ハードブレーキによるフル過重のときに左右が同じ動きをしてくれないかもしれません。

前述のようにスプリングの張力の差も影響がありますけれど、できることは可能なかぎり努力いたしましょう。長さの再調整ですね。

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倒立フォーク組み立て

2008年04月10日 | サスペンション

人気ブログランキングへ 今日は雨。  

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”倒立フォーク分解②”で紹介したインナーチューブのメッキ再生が出来上がりました。

工程の都合上はチューブからブラケットを外さないとできませんから、このようなタイプは非分解が建前なので、普通はメッキ再生できないと思ってください。

とは言え、グースの極初期にのみ出回ったスペシャルフォークを諦めるつもりはありませんでしたから、旧知のアドバンテージさんに無理をお願いしました。

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チューブの表面は新品のようになりました。

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全部品。

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シールはグースの純正部品が使えるようです。

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この中をインナーチューブのブッシュが擦動しますから、傷が多ければそのまま使えません。

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インナーをアウターに差し込むにあたっては、このように順序を間違えないようにしておきます。

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このようにガムテープのマスキングで養生して、スライディングハンマーを使いシールを押し込みます。

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スライディングハンマーは倒立フォーク用のスプリットタイプです。

理由はロワーブラケットの存在ですね。

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手持ちのスプリットスライディングハンマーは3サイズありましたが、どれも今回のフォークには合わないので、画像の正立フォーク用アダプターをカットしたものをあてがいました。

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今日はここまでです。

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グースのリアサス

2008年03月31日 | サスペンション

人気ブログランキングへ 今日も花冷え。  

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モーターサイクルショーに出掛けている間に、リアサスが仕上がってきました。

残念ながらフロントフォークのほうは、まだ時間が掛かりそうです。

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きっかけは矢印のバンプラバーの崩壊でしたが、OEMはともかくリプレイスサスペンションは定期的にオーバーホールすることをお勧めします。

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”これはナンダ!?其の弐”の記事でもふれましたが、矢印のワッシャーは座屈していたので新品に交換します。

サスを取り付けるときには、グリスで貼り付けておくとやり易いですね。

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矢印はパンタグラフジャッキ。リアサスの脱着には車体を浮かさなくては作業ができませんので、アノ手コノ手を考えて一番安全な方法で・・・・。

グースはフレームのアンダー部が存在しないし、エンジン下にはオイルタンクがありますので、この辺りは知恵を絞らないとなりません。

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倒立フォーク分解②

2008年02月22日 | サスペンション

人気blogランキングへ  今日は所用でこれから都内へ。

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調整機能がついているフォークは複雑になっています。

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スプリングのプリロード調整機構は青矢印の6角形状部分を回転させると、緑矢印のピンが伸縮しスプリングのセット加重を変化させます。

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伸び側のダンパー調整は緑矢印のスクリューを回転させると、青矢印の長い先端部が伸縮します。

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最先端部は青矢印のようにテーパーになっており、ダンパーのオイル流量を変化させる構造です。ロッドの断面形状はただの円ではなく、緑矢印のようになっていることに要注目です。

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ここの部品は見たことがない方が多かろうと思います。ダンパー調整機能がついたフォークに使われているダンパーカートリッジですね。これについては後ほど詳しく紹介したいと思います。

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これが問題のボトムブラケット。スライダーチューブから外れないとメッキの再生ができません。

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小さいイモネジのように見えます。ここを分解することが前提に設計してあるフォークもありますが、この場合は小さいネジだけで固定してあるはずはなく、接着と圧入の組み合わせで元々は非分解として製造されていますから、外すのには困難が予想されますね。

これもRサスユニットと同様に、アドバンテージさんに依頼することにいたしました。

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