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2008年09月10日の山梨日日新聞サイトの見出しに「太陽光発電で経費50万円削減」があり開いてみたら「甲府市 CO2排出12トン抑える」のサブタイトルでした。
 甲府市が上下水道局庁舎の屋上に設置している太陽光発電パネルの2007年度の発電量が約3万2900キロワットアワーに上り、年間約50万円の経費削減につながった。
  上下水道局によると、省エネルギー対策として新エネルギー財団(東京)と共同研究契約を締結。06年12月、屋上に約25キロワット分のパネル(140枚)を取り付けた。庁舎内には気温や発電状況などを来庁者に紹介するモニターを設置した。費用は約2600万円で、市が半額を負担した。
 1カ月当たりの平均発電量は2746キロワットアワーで、5月の3613キロワットアワーが最高だった。3、6、8月も3000キロワットアワーを超えた。電力は庁舎内で使用し、同庁舎の年間消費電力(約30万キロワットアワー)の1割以上を賄った。同局は「二酸化炭素(CO2)の排出量を約12トン削減できた」としている。
ちょっと見た限りですが、甲府市上下水道局サイト(これは以前からの水道局と併合された下水道部局のページが分かれています)からは、太陽光発電を導入している様子は分かりませんでしたから、山梨日日新聞の記事をベースに感じた疑問について書きます。

いつもやる事ですが、今回私が検索をかけたのは、google 太陽光発電パネル 耐用年数です。
やはりWikepedia 太陽光発電がヒットして、これは総合報告のような解説記事でした。このページには参考文献として沢山のリンクがありますので私のような素人にはありがたいです。
Solargene01 耐用年数については色々な記事が検索ヒットしますが、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の太陽光発電システムの発電コスト算出法を基準に考えておきます。(財)新エネルギー財団の成果報告書には山梨県で22件の事例があり、甲府市上下水道局もここに入っていて 「平成18年度共同研究業務成果報告書」(平成19年5月18日) というPDFファイルにリンクされていました。PDFファイルには写真も多数掲載されていて全35ページ 1.4 MB程度です。 (写真は新エネルギー財団から)

きちんと計算するなら、NEDOの上記ページにあるような計算式を組み立てねばならないと思いますが面倒です(^_^;)
耐用年数20年として、「費用は約2600万円で、市が半額を負担した」分だけを償却するとしても、1300万円/20年=65万円/年になります。
50万円が節約できたという意味をどう考えればよいか。
1. 局舎で使用した電力総量をもとにして(全部を東京電力から購入した場合の電気料)と、太陽光発電を利用した事で(東京電力に支払った電気料+太陽光発電のコスト)の差額として50万円が節約できた。
2. 太陽光発電量約3万2900キロワットアワーを東京電力の電気料で換算したら50万円になった。
1と2のどちらの計算になるのか、私は東京電力の電気料の単価や計算方式をちゃんと理解していませんし面倒ですからやめときます・・・2なら設備投資の償却は考慮されていないことになります。採算として成り立つのは1ですが、2で50万円なのだとしても、このプロジェクトは一般市民の環境問題への意識向上を図り、甲府市の環境問題への取り組み姿勢のアピールという意義が大きいと私は理解しようと思います。甲府市水道局からの全国向けネット発信も欲しいですね。

大阪府の太陽光発電に関する一般的な質問の記事にあるような『一般的には、20年以上の耐用年数があると言われています。 また現在のところ、減価償却に約30年程度かかると言われています。 (設置費用230万円÷年間電気代削減金額8.6万円≒約27年)』あたりで一般家庭が考えていく事ができそうに思えます。
NEDOが関係するプロジェクトとして山梨大学の燃料電池研究開発についてはこのブログでもホームページの燃料電池 Fuel Cellでも取り上げています。これも実用化までの長い道のりを理解したいと思っています。

甲府市新庁舎が建設された時に上下水道局も新庁舎に入るとすれば、現水道局建物の太陽電池プロジェクトはどうなるのか?ちょっと気になりました。

未だに「空気」と「安全」はタダということになっているかも知れませんが、活用にはお金がかかるにせよ太陽の光もタダだったですね、 晴れの日が多く日照時間が全国一の甲府市です。でもマイクロソフトのセキュリティ修正プログラム月例公開ダウンロードが重くて進みません、それでこんな記事を書く時間がとれました(^o^)



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