樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ドド~ン

2007年01月26日 | 木と楽器
日本の祭には和太鼓が欠かせません。私も小さい頃から太鼓が好きで、お祭が近づくとワクワクして、食卓の茶碗を箸で叩いてはおばあちゃんに叱られていました。それでも太鼓好きが抑えられず、高校では軽音楽部(言い方が古いな~)でドラムを叩いていました。

      

和太鼓の胴には普通ケヤキが使われます。太いケヤキをくり抜いて作るのですが、最近は胴にするような巨木がなかなか手に入らないそうです。
ケヤキ材の特長は、ダイナミックな木目。年輪が明確なので、力強い模様を描きます。太鼓と関係ないですが、ニュースで日銀の記者会見が報道されると、福井総裁の後ろに大きな木目の立派な板壁が映るのですが、あれは多分ケヤキだと思います。
太鼓にはケヤキのほかセン(ハリギリの材木名)も使われます。胴の壁が硬いほど反響する時間が長くなり、残響を生み出して迫力のある音になるそうです。
皮は黒毛和牛の牝牛のもの、バチにはホオノキ、ヒノキ、カシなどが使われます。
日本にはこの和太鼓のほかに、独特の形をした鼓があります。こちらの胴はサクラが最上とされ、皮は生後3ヵ月の子馬の背の部分を使うそうです。先日、琴の話を書きましたが、木と楽器の関係もなかなかおもしろいです。
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2 コメント

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浅草 (guitarbird)
2007-01-26 20:37:34
こんばんわ、guitarbirdです
太鼓がケヤキが多いのは知っていましたが、私が読んだ本には、
浅草にある、神輿などを作る宮本卯之助商店というところの太鼓は、
会津のセンノキだけを使っている、という話が紹介されていて、
それを読んでから私は、太鼓=ハリギリというイメージの方が
強くなりました。
最近は、大口径のものを作るのにくりぬいた部分を使って、
小口径のものをもう1つ作る技術が確立された、ともありました。
ちなみにその店は、東京時代はいつも前を通っていて知っていたのですが、
その本を読んだのは札幌に帰ってからでした。
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一つの木材から (fagus06)
2007-01-27 07:33:00
二つの太鼓を作るというのは、賢いですね。なるほど。
センだけで太鼓を作るところもあるんですか。センとケヤキはよく似ているようで、私もブログに使った太鼓がケヤキなのかセンなのかは見分けがつきません。
材質もよく似ているんでしょうね。
去年の7月、祇園祭りの鉾が何で作られているかを見るために行ってきましたが、下の車体はケヤキのような模様でした。柱はヒノキらしいのですが、特定はできませんでした。
昔の楽器や祭事の道具と木の関係も面白いです。
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