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樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

絵馬

2008年01月09日 | 木と宗教
お正月らしく、絵馬の話を。
もともとは本物の馬を神様に奉納していたものの、負担が大きいので、絵に書いて奉納するようになったのが絵馬の始まりだそうです。
現在は馬の絵は少なく、それぞれの神社に縁のある絵柄を描いた絵馬が多いようですが、昨年訪れた奈良文化財研究所には本来の絵馬が展示してありました。形も現在のような屋根型ではなく四角形。当時は槍鉋(やりがんな)で削ったので、表面には凹凸があります。

       
       (平城京跡から発掘された絵馬のレプリカ。約30cm×20cm)

面白い形の絵馬もあります。京都市のほぼ中央に、御金(みかね)神社という小さな神社があります。某新興宗教の分派らしいですが、金色の鳥居と金運の願い事で知る人ぞ知るスポットになっています。
ここの絵馬は、ご神木がイチョウということもあってイチョウの形。上部に裂け目を入れて、イチョウの葉をリアルにかたどっています。

           
             (御金神社の絵馬はイチョウの形)

平城京で発掘された絵馬の材は多分ヒノキですが、現在の絵馬はほとんどがスプルース。アメリカやカナダから輸入したマツ科トウヒ属の木材です。比較的白いので絵柄が印刷しやすく、願い事の文字も書きやすいからでしょう。
私の散歩コースにある神社にもいろんな絵馬が奉納されています。人の絵馬を見るのはタブーかも知れませんが、先日感動的な絵馬に出会いました。お宮参りの絵馬でしょう、「健康で賢く育ちますように 私の子に生まれてきてくれて 感謝します ありがとう」と細い字で書いてありました。
私は男のくせに涙腺がゆるいのですが、赤ちゃんを授かったお母さんの喜びが伝わってきて涙が出てきました。今も書きながらもウルウルしています。
みなさんは今年の絵馬に何を書きました?
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Unknown (bulbul)
2008-01-10 06:31:16
 絵馬、集めてたことがありました。でも注目してたんは絵柄、変った形のもあるんですね、材質もスプルース、うーん、漠然と心こもったものみたいに捉えてましたが、やっぱり商売か、このごろどこの神社でも売ってますもんね、一刀彫みたいな干支飾りも随分収集したけど薄々変だなぁとは思ってました。違う神社で受けたのによく似てるんだもの (笑)
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スプルースになったのは (fagus06)
2008-01-10 08:40:51
多分コストだろうと思います。こういうものを扱う業者があって、やはり市場の論理で材料も淘汰されていくんでしょうね。
先日、あるお寺でも絵馬を売っていて、「あれ?絵馬って神社だけじゃないの?」と思いました。何でもあり、ですね。
でも、日本の宗教は昔から仏教と神道が混在するという曖昧さが特徴ですから、それでいいのかも知れません。
しかしbulbulさんもいろんなものに興味を示しますね。感心します。
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ああ・・・ (guitarbird)
2008-01-12 09:20:03
絵馬くらいは国産の木を使って欲しいですね・・・
この先はいつもの口調になるので自粛します(笑)。
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guitarbirdさんからは (fagus06)
2008-01-13 19:11:24
多分そういう反応があるだろうと思いながらスプルースのことを書いていました。
スギの間伐材でもいいし、日本産の樹木でまかなってほしいですね。
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