樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

自然観察会

2022年06月09日 | 樹木
日曜日、大阪府交野市にある植物園で自然観察会を開催しました。この時期は鳥が少ないので、植物や虫など多様な生物観察で楽しんでもらおうという企画です。
私がツリーウォッチングを始めた頃、樹木の勉強のためによく通ったこの植物園は、京都府立植物園と違って、標本木以外に自然の地形や植生をそのまま生かした木や草が生えていて、自然観察に最適だと思って15年ほど前に始めました。
コロナで2年連続中止となり、今回3年ぶり。この間、大阪市立大学付属植物園が大阪公立大学付属植物園と名称変更され、標本木のネームプレートが増え、トイレもリニューアルされました。
樹木は私が説明しますが、草や虫の知識はないので、それぞれに詳しい会員にサポートしてもらいました。樹の花では、タイサンボクが見頃。アメリカのモクレン(マグノリア)で、いくつかの州で州の花に選定されています。鼻を近づけると、ハクモクレンとは少し違った柑橘系の香りがします。



キササゲの花も咲いていました。この樹の中国での表記は「梓」。日本で梓(あずさ)と言えばミズメを意味しますが、日中で木の漢字の意味が違うことは時々あります。本を出版することを「上梓(じょうし)」と言うのは、キササゲの材を版木にして印刷したからだそうです。



この観察会でのハイライトの一つがササユリ。多分、標本ではなく自然分布で生えていて、あちこちに計30株ほど花を咲かせていました。今回、野草に詳しい参加者から「いい匂いですよ」と教えてもらったので、嗅いだら上品な香りでした。



自宅にバタフライガーデンを開設するほどチョウに詳しい参加者もいます。私もコンパクトデジカメで撮影しながら、種名を教えてもらいました。





このほか、トンボに詳しい人、クモの名前がスラスラ出てくる人など、参加者の中には花博士や虫博士が何人かいて、それぞれの話を聞きながら歩くので、いつもの探鳥会とは違う空気が流れます。この会に付けたキャッチフレーズは「子供の頃に戻って、鳥、虫、草と戯れる」でしたが、そのとおりの自然観察会になりました。
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2 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2022-06-09 10:12:19
道を経てた東の家にタイサンボクが咲きますが、花の香りは分かりません。どこにでもあるとは言えない花ですし。キササゲを知ったのは、かなり前のブログです。名前だけ聞いたら、野菜かなの知識ですから。(笑い)
ササユリの香りと可愛さは承知です。沢山咲いていて良かったですね。大勢様の中に、沢山ご存じの方がおられるのは心強いですね。主催者のご苦労を思います。
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kazuyoo60様 (fagus06)
2022-06-12 07:24:41
タイサンボクの花の香りは、鼻を近づけないと分からないですね。キササゲの花は、ネームプレートが付いていなかったので最初は名前が分かりませんでした。参加者が「キササゲですね」と教えてくれました。
会員は鳥だけでなく、植物や虫など自然が好きな方が多いので、知識も広いです。
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