樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ユリ?チューリップ?

2006年05月17日 | 樹木
ツリーウォッチングによく訪れる植物園ではユリノキの花が満開でした。北アメリカ出身の木で、日本でも街路樹によく使われています。

         


京都の烏丸通りはプラタナスで有名ですが、よく見ると所々にユリノキがあります。プラタナスが倒れたり枯れた後に植えているようで、ほとんどが若木。プラタナスの葉は大きくて落葉後の処理が大変なので、京都市がひそかに「ユリノキ取り替え作戦」を実行していると私は睨んでいます。

一方、大阪市は正々堂々と堺筋にユリノキを植えています。15年ほど前、堺筋の近くに事務所を構えていたことがあって、通りに面した1階が洋菓子、2階がカフェという店をよく利用していました。昨年の今ごろ、近くを通った際、懐かしさに引かれて2階でコーヒーをいただきましたが、窓からユリノキの花がよく見えました。

東京でも四谷駅から迎賓館あたりにユリノキの並木道があるそうですが、よく植えられている割に注目度が低いのは、下からは花が見えにくいからでしょう。樹木に関心がなかった15年前の私も、堺筋のユリノキには気づきませんでした。

この木の別名は「チューリップツリー」。ご覧のとおり、花の姿はユリよりもチューリップに似ています。もう一つ名前があって、「ハンテンボク」。葉っぱをよく見ると、半纏の形をしているでしょう?
私はこの葉を見るたびに、奴凧を思い浮かべます。そして、ユリノキやチューリップツリーというきれいな名前よりも、半纏木というちょっとヒョウキンな名前が気に入っています。
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