樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ライフリスト

2015年04月06日 | 野鳥
人が生涯に見聞した鳥の種類を「ライフリスト」といいます。バードウォッチングを始めた当初はどんどん増えますが、数年経つとなかなか数が伸びません。
初心者のころ、先輩から「300種を越えたら一人前」といわれました。先日、久しぶりにカウントしてみると320種でした。しかし、この中には仕事でアメリカに行った際に見た28種も含まれるので、日本の鳥に限定すれば、私はまだ一人前ではありません。
このライフリストには微妙な種類もあって、「声は聴いたけど姿は見ていない」とか「一瞬チラッと見ただけ」という鳥もいます。
例えば、ヤイロチョウ。高知県へ2回出向いて声は何度も聴きましたが、この鳥は姿を見ないと意味がないと思っているのでライフリストには加えていません。数を自慢するバーダーなら1種としてカウントするでしょうが、私は納得できないので除外しています。
その一方、コノハズクは声しか聴いていませんが、ライフリストに加えています。「夜行性の鳥だから見えなくて当然」と納得しているからです。このあたりの線引きはバーダーそれぞれの気持ち次第でしょう。
「一瞬チラッと見ただけ」の鳥の一つが、沖縄で出会ったギンムクドリ。中途半端なまま、一応ライフリストに加えていました。そのギンムクドリがこの冬、関西にやってきたので見に行ってきました。



中途半端なライフリストがようやく確定したわけです。
320種目のライフリストも、この冬に加わりました。大阪郊外の池にメジロガモが滞在しているというので、仕事の合間を縫って観察に出かけました。



かなり珍しい鳥です。手元の図鑑には、「日本では1959年に千葉県で1羽と1990年から数年福岡市で連続した1羽の記録があるのみの迷鳥」とあります。
その一方で、25年の鳥歴があれば当然ライフリストに加わっているべきなのに、まだ出会っていない鳥もいくつかいます。例えば、トラフズク。石川県で遺体を発見したことはありますが、生体にはまだお目にかかっていません。そのほか、シマアジやヤツガシラなどにも出会っていません。
でも、まだ見ぬ鳥がいるからこそ、バードウォッチングを続ける気になるのでしょうね。
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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2015-04-07 20:29:46
こんばんわ
私も数年前に自分のBLOGでこの話題に触れましたが、その時確かちょうど200種でした。
それから10以上は増えていないので(記録はしているけれど数えていない、でも感覚で)、だから私はまったく未熟なバーダーといえるでしょうね。

fagus06さんがヤイロチョウを加えていないのは気持ちは分かります。
でも私なら加えると思います。
ただし、それが確実にヤイロチョウの声であると確認できればですが(知っている人に確認でもいい)。

私も声だけで姿を見たことがないのはコノハズクとオオコノハズクです。

それと私はかご抜けの可能性が高いハッカチョウと東京で野生化しているワカケホンセイインコは加えています、あと誰かが放したらしい苫小牧のカササギも。

私が見た「珍鳥」といえるのは、コウノトリ(渡って来たやつと思われるもの)、クロツラヘラサギとヤツガシラ、あとズグロカモメくらいかな。
一応、シマフクロウも見たことありますが。
ハクガンとシジュウカラガンが道内で見られるので、近いうちにリストに加えたいです。
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シマフクロウも (fagus06)
2015-04-08 08:07:42
そちらへ鳥見ツアーにでかけた際に、声を聴いたと思うのですが、不確かなのでカウントしていません。
でも、そのツアーでタンチョウ、オジロワシ、クマゲラ、シマアオジなどたくさんのライフリストが増えました。
コノハズクやオオコノハズクは、姿を見ることはまずないですよね。
外来種は、私もハッカチョウとソウシチョウを加えています。
ハクガンは15年ほど前、北陸で見ました。シジュウカラガンはアメリカで見たのですが、現地のカナディアングースとシジュウカラガンは別種のようですね。
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