樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

初冬の森歩き

2013年12月02日 | 樹木
週末、栃の森に行ってきました。11月は母の3回忌のために参加できなかったので、2カ月ぶり。
紅葉は終わって、森の中はもう冬枯れ。ほとんどの落葉樹が裸になっていました。



この森にはもう20年も通っているのに、ツリーウォッチングを始めてかれこれ10年も経つのに、今でも新しい発見があります。と言うよりも、今までボンヤリしていて気づかなかっただけですが、今回はミズナラやブナは落葉が遅いことを知りました。
クヌギやカシワの葉が冬を過ぎても落ちずに、褐色のまま枝にしがみついているのは分かっていましたが、ミズナラもブナも同じなんですね。
林道のコナラも同じでした。つまり、ブナ科の落葉樹はみんな未練がましいということですね(笑)。


枝にしがみつくミズナラの葉


未練がましいブナの葉

林床には落ち葉が積もって、褐色の絨毯の上をカサカサと音を立てながら歩くのですが、中には褐色ではない落ち葉もあります。
ミズキはグレー。他がみな同じ色の服を着ている中で、一人個性を発揮するおしゃれな女の子、みたいな存在感があります。



ハリギリは黒。カエデに似た葉ですが、ほとんど紅葉することなく黒く変色します。



オオバアサガラは緑色のまま落葉していました。



同行の仲間に珍しい粘菌を教えてもらいました。指で抑えると煙のように胞子を飛ばします。キノコにも同じような「ホコリタケ」がありますが、こちらは「マメホコリ」とのこと。面白いですね。



鳥の方はあまり出がよくなかったのですが、調査が終了した後、最後の休憩ポイントで「ワオー!」と叫びたいような小鳥が登場しました。ちょっと遠いですが、イスカがスギのてっぺんに止まったのです。その後も6羽が上空を飛び、赤い色がはっきり見えました。私にとっては16年ぶりの再会です。
そのほかハイタカやキバシリも現れました。最後まで油断できないですね、鳥は。

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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2013-12-04 09:05:58
おはようございます
私が今年から行き始めたN公園にはコナラが数本だけあると聞き、だいたいの場所も教えてもらったのですが、なかなか見つかりませんでした(札幌近辺ではコナラはないところはない)。
それが、コナラも落葉が遅いせいで、11月になって見つかりました。
ところで、今年はミズナラやクリで葉が落ちずに残っているものが例年より少ないように、今この記事を読んで思いました。
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返信が遅れてすみません (fagus06)
2013-12-08 14:55:21
コナラは落葉が遅いだけなんですかね。うちの庭にもコナラがありますが、まだ少し葉が残っています。
ブナ科の落葉が遅いのは、年によって違ったり、地域差があるのかも知れませんね。
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