樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ヒヨドリと争奪戦

2006年06月29日 | 木と鳥・動物
庭を作るとき、私は日本の森に自生する樹を植えたかったのですが、妻の要望は「白い花が咲く樹か、実のなる樹」。
結局、両者の歩み寄りがないまま庭を作ったため、玄関の左にはカツラ、右にはハクモクレンとユズとドウダンツツジ、北側には3本のアラカシの下にコデマリとエニシダ(白花)とジンチョウゲ、裏庭にはコナラやカシワの横にヒメシャラという、一貫性のないゴチャゴチャの庭になってしまいました。

ヤマモモも植えましたが、当時は樹木について無知だったために雌雄別株と知らず、植えたのが雄株だったようで、実をつけないまま昨年枯れてしまいました。
ブルーベリーも5本植えました。この樹は他の植物と違って酸性土壌を好むというので、ピートモスを土に混ぜました。こちらは、少しずつですが毎年実をつけてくれます。

       
(1本の樹からこれの約4倍しか収穫できませんが、自家栽培のものは美味です)

ところが最近、ヒヨドリがこの実を見つけて、収穫前に食べてしまうようになりました。人間が食べる時期を知っているのでしょうか、「まだ早いかな。もう少し熟してから食べよう」とそのままにしておくと、その隙にヒヨドリめが食べてしまうのです。
一応、日本野鳥の会に所属しているので大きな声では言えませんが、ヒヨドリは憎たらしいです。去年から樹にネットをかぶせて防ぎ、8割くらい収穫したら、残りはヒヨドリに置いておくようにしています。

      
      (ヒヨドリのために残しておいた青い実)

先日、ガラス戸越しに見ていたら、いつものヒヨドリめがやってきて、残しておいた実を啄ばみました。ところが、味が気に入らなかったのか、その実は地面に落として、もう1本の収穫前の樹に飛び移って、かぶせたネットの下から潜り込みました。
すぐに追い払ってネットを張りなおしましたが、油断も隙もありません。しょうがないですね、彼らにとっては死活問題ですから。
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2 コメント

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やさしいなあ (scops)
2006-06-29 23:14:53
さすが、fagus06さん!



でもこのヒヨドリ、贅沢ですね。せっかくの好意を無にして熟した方を採るなんて・・・

熟した方がおいしいのは当たり前でしょうけど



ほかの木の実もたくさん成ってますから、こんな贅沢してるんでしょうね。実りの少ない年ならこんな贅沢はしないんでしょうけど・・・
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野鳥に温情は (fagus06)
2006-06-30 09:57:17
通じないようですね。

でも、「鶴の恩返し」という話がありますから、そのうち「ヒヨドリの恩返し」があることを、期待せずに待っています。



ヒヨドリが運んできた種から、金の成る樹が育った・・・みたいな話にならないかな
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