樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

変な葉っぱのわけ

2020年01月09日 | 木と鳥・動物
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお付き合いください。
さて、最近久しぶりに読んでいる木の本に面白いことが書いてありました。
クワ科の樹木の葉には不定形な切れ込みがあって、以前から不思議に思っていたのですが、それは虫に対して「この葉はすでに虫にかじられていますよ」と擬態することで、防虫効果を上げているという説があるそうです。
下は、クワ科の1種、コウゾの葉。確かに、虫に食われたように見えます。



クワ科の葉は日当たりのいい枝先の葉ほど切れ込みが多いそうですが、虫の目につきやすい葉ほど擬態する必要があるわけです。
下はマグワ、つまり養蚕用の木の葉。これも不定形の切れ込みがあります。



マグワはカイコの大好物。それだけ、虫にとってはおいしい葉ということでしょう。カイコという虫にとっては不定形の切れ込みの防虫効果はないわけです。
また、木の葉の表面にある細かい毛も、虫が動くのを阻止するためだそうです。葉っぱにすれば、虫にかじられたら光合成できないわけですから、あの手この手で防虫対策するわけです。虫と葉の攻防戦、面白いですね~。
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2 コメント

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Unknown (guitarbird)
2020-01-11 19:17:46
寒中見舞い申し上げます。
本年もよろしくお願いします。
ヤマグワは樹木の葉を覚える初心者の方にとって難敵のようですね。
でも、考えてみれば、形は違うのに同じ種だと分かるという人間の能力も結構不思議ではないかと思ったりもします。
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guitarbirdさんへ (fagus06)
2020-01-13 02:52:21
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
久しぶりの木の話でした。
不定形の切れ込みがあるのは、クワ科以外にも、カクレミノという木がありますが、それも虫対策かも知れませんね。
セインツが負けたのがショックです。
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