樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

木の鳥

2007年02月13日 | 木と鳥・動物
今、宇治市植物公園で「バードカービングと植物公園の鳥達」という催しをやっています。鳥が食べる木の実も展示されているので、バード&ツリーウォッチャーとしては見逃せません。しかも、バードカービングは木が材料で、この意味でも必見なので行ってきました。
会場では、それぞれの鳥の写真パネルや羽根、バードカービングがある種類はその作品、その鳥が食べる木の実が展示されていました。なかなか興味深い展示方法でした。

      

以前、あるバードカービング展で「材料はチュペロというアメリカの木」と聞きました。今回、そのサンプルも展示されていましたが、手に持ってびっくり、めっちゃ軽い。日本のキリよりも軽く、世界で最も軽いバルサーくらいの感じでした。
バードカービングはアメリカの先住民族が狩猟のために水面に浮かべたデコイが発祥のようですから、軽い材料でないと水に浮かないわけですね。

      

このチュペロはアメリカの南部に自生する樹で、日本名は「ヌマミズキ」と言うそうです。軽くて彫りやすいだけでなく、着色する絵具のノリが非常にいいとか。バードカービングとは関係ないですが、エルビス・プレスリーが生まれたのはミシシッピ州のチュペロという町。多分、この樹がたくさん茂っている地域なのでしょう。
なお、このチュペロをタイトルにした音楽アルバムがあることをguitarbirdさんのブログで知りました。ヴァン・モリソンが「チュペロには甘い蜜がある」と歌っているそうです。「樹木のジャケット」を集めたこの記事は必読です。

      
  (日本で最も小さい鳥ミソサザイ。こんなふうに口を大きく開けて囀ります。)

もう一つのジェルトンは東南アジアに分布する樹。キョウチクトウの仲間だそうです。こちらも比重が軽く、バードカービング以外にハイヒールのかかとなどにも使うらしいです。
ホオノキやシナノキ(バスウッド)、ヒバがバードカービングに使われていることは知りませんでした。木の鳥ばかりに目が行って、もう一つのテーマである鳥と木の実はあまり見なかったなぁ。

             
   (実際のハヤブサはもっと勇猛ですが、このハヤブサは可愛いですね。)
コメント (4)
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