ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

意識すること、気づくこと

2007-12-16 05:22:34 | 脳みその日常
最近つくづく思うのは、どんなことでも「意識すること」で実現に近づいていくということ。人間は誰もが何らかの願望を抱く。しかしその願望が漠然としたものでは夢の実現は遠い。ではどうすれば願望を成就させることができるのか。簡単に言えば、その願いの内容を具体的にすることである。

スポーツ選手は競技の前にイメージ・トレーニングを行なう。実際にはまだ競技をしていないが、頭のなかではすでに彼(彼女)は競技を開始している。そして最高のレース展開をイメージし、最後には自分が優勝する場面すら思い浮かべるのだという。

これはある種の自己暗示であるが、良い意味での思い込みともいえるだろう。不思議なことにその暗示が強ければ強いほど、また思い込みが強いほど本人が想定した結果になるから面白い。有名な話では、かつてジャイアンツの長島が天覧試合でホームランを打ったが、それはまさしくこのパターン。

まあ、我々凡人はそこまでの偉業を達成させることは無理だろう。でも我々とて同じ人間だ。ある程度の願いは実現させることはできる。たとえばリズム感の悪い高齢者に毎回「リズムを意識するようにしてくださいね」と暗示をかける。もちろんリズムを意識させるような練習をさせる。

すると、あーら不思議。即効性はないけれど、半年もするとリズムに対して敏感になってくる。そして正しいリズムを刻むことができるようになるのだ。これはどういうことかというと、本人はそれまでリズムというものを意識していなかったことを意味する。意識していないんだからリズムがいい加減なのは当然なのだ。

でもリズムを意識するようになると今度はちゃんとリズムを刻めないと気持ちが悪いと思うようになる。そして遂にはリズム感の悪い他の高齢者のことを「あの人、リズムがちゃんとしてないわ!」と言い出す始末。おいおい、それ、半年前のアンタですよ(苦笑) でもそれは口が裂けても言わない(言えない)。

ま、ともかく、意識して何かをするということはとても大切なことである。特に音楽のようなものでは「意識すること」と「イメージすること」は不可欠。でもねえ、意外なことだけどプロであってもそれができていなかったりするんだよな。そんな演奏を聴いたって面白くも何ともない。

あ、これはね批判じゃないよ。ただ、演奏してる当の本人は楽しいんだろうかと思わず心配になってしまうのだ。だって音楽が楽しそうに聴こえてこないんだもの。演奏ってコワイよ。その人の心のあり方が出ちゃうんだからさ。
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