湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

11/17NPO講座”協働をすすめよう”に参加/茅ケ崎市各課の温度差問題

2006-11-18 05:39:56 | 引きこもり
NPOサポートちがさきの「NPO講座"協働をすすめよう"」(茅ケ崎市体育館第二会議室18時)にかけつけ参加、セーフ。


-----

講座には市市民活動推進課関係者が複数名参加。(全体40名位?)

第一部:「協働プロセスの解説」茅ヶ崎市民活動推進課 三浦克之さん
第二部:「協働事業の事例経過報告」
      茅ケ崎に冒険あそび場をつくろう会
            竹内あき子さん・島田知恵さん
      湘南健康麻将(マージャン)クラブ 星野朱妃子さん
第三部:「質疑応答・意見交換」

今年度茅ケ崎市の公募に参加したNPO団体の中で、協働事業がなりたった団体の事業紹介。緊急性に乏しく、市の協力の形が曖昧な活動が二つ。第三部で清水谷戸の自然を守る会のTさんが、旧来の市民活動からの呼びかけをあいまいにして、新興団体をとりあげる意図を明らかにしてほしいとか、協働の基準を明らかにというようなかなり本質的な問いが飛んでいた。

私はこの協働事業参加表明者として、市産業振興課・市障害福祉課各担当者と「協働プラットホーム」という横断交流の議論の場に参加してきた。しかし、市市民活動推進課と他課の協働への温度差は歴然としていたし、「市民活動と協働するということは従来のアウトソーシング(外部委託)とは異なる」という定義に反して、外部委託の条件がなりたっていないことが協働ができないことという論に苦戦してきた経過が蘇ってきた。市の産業振興課からは、それを理由に今年の協働対象からはずすと宣言されてしまっていたのだった。

政策提言を含んで、その構想を後押ししてくれるなら、地域条件をまとめるという内容に対して、市の他課は外部委託者を求めていた。このことを市民活動推進課は知らないのだろうか。

今回の推進課の配布資料には9面「協働推進事業として何を提案するか」という市民活動団体に向けて条件をあげている文面には「協働は単なるアウトソーシング(外部委託)ではない」と明記している。10面には「協働事業」は「政策目的合理性」があり、「アウトソーシング(外部委託)」は「経済合理性」が主眼となることが挙げられていた。虚しくなる。だから質問者のシビアな内容は、推進課を通して市行政各課に問う内容として正当なものだったと思う。

-----

福祉PJ代表の岡本さんが、福祉の現場はもっとシビアなもの。このセンスで企画展開するのはよそう。内実ある提言をしていこうという熱気のこもった提案があった。しかし私は市民活動が抜き差しならない事情を抱えた活動によって、趣味のサークルが邪魔という論にはならないのと同様、緊急性を抱えた活動は確実に取り上げるべきという線なのだと思っている。引きこもりの課題が、重度障碍の方と優先順位を比較されるのが奇妙な論理であるのと同様な平板な発想があるように思う。

知的障碍の領域のセンスではなく、引きこもりを精神障碍の領域のセンスでみたとき、家庭崩壊や自殺、鬱への移行という人生に大きな傷を残すことと紙一重の状態であることを考えれば、重度障碍を引き合いに出すおかしさはわかるだろう。発想は重層的に考えられなくてはアクチュアルなものに迫れないだろう。その視座の柔軟性を維持しつつ、かつ構想は貫かれねばならないのだと思う。

-----

「臨床心理学には時代認識が排除されている」と、若い方へのメールに書いた。脳の入出力の異常や、個体の生物学的発達の異常が引きこもりなどの心の病の原因とするなら、健康な状態への誘導が解決になる。

しかしそこには家族・友人などの対人関係の軋轢があるとして、話はそこまでで終わってしまう。雇用環境や受験体制に歪んだ学校環境は時代の中にある。そこは学問領域が違うということで切り捨てられているのかと初めは思っていた。ところがそうではないような方がやたらにいるので驚く。

それは人間を「科学」するという還元主義的な発想に問題があると思っている。

引きこもり青年の心の歪みを正し、社会に押し出していくのが就労支援であるのかといえば、矛盾が見えるだろう。就労支援は関係の再構築にあるし、かれが抱えた闇はひとの間に生じた澱のようなものだ。就労を個人の事情と他者を切り離して考えるのではなく、他者との関わりとして包括的に考えるという視座を私は提案してきた。Oさん、哲学論議しているわけではないのですよ、いや哲学論議が無意味という意味ではありませんが。


-----

二次会に流れるNPOサポートちがさきの皆さんに路上でお別れして、呼び出しの掛かった我が家へともどった。

途中Z君の親御さんからの電話、B君の嘆き、先輩の訃報を携帯で受けつつ、飲み込まれまいぞと歯をかみしめて帰宅した。少々お疲れ。

-----

傾聴、中3男子新規飛び込み。交通事故後の学習進度遅滞の悩み。直接電話に切り替え40分ほど話す。

今日の仕事はここまで。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 昨日は「あねもね」の中西拓... | トップ | 財布盗難情報は誤解でした、... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

引きこもり」カテゴリの最新記事