湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

5/31 「わーくOnline PicUp No.043」より

2014-06-01 06:13:33 | 地震津波災害ボランティア

2014/05/31 記
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「『わーく』Online PicUp No.043」の原稿を書いている。後残り1ページ「地元業を支援する 美容券(間接)支援方式」のみ。これは明日記載予定。


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(No.42 その2より続く)
●「要援護者の被災保護は、家族保護の視点で(その3)」

 仮設住宅で在宅介護をしている高齢者家族は、粗末な壁の向こうの隣人との気兼ねや、被介護者を残した外出の困難さを被災前以上に感じている。一方、通所デイケアや、訪問介護の支援サービスも、被災以降の専門職の人手不足からサービスは充分提供できていない。そのために、地域の訪問看護・介護システムの確立は急務なのだが、私たちは2025年問題という高齢化社会の問題をもともと抱えている。東北の現在の熟年就労世代も放置しておいたとしても、働き手が地域にいない超高齢化が始まってしまう。震災はその現象を加速化しており、介護は老老介護に向かっている。仮設住宅に取り残されている高齢者は、非被災地の高齢者と違い、生活の破壊という経験をしており、それゆえに個々人に寄り添うケアが必要なのだが、それだけの質が保証できる見通しを持っていない。

 特に単身者の場合は、生活再建の挫折や孤立からアルコール依存症や、生活活力の低下からうつ病など精神疾患を発症等、先鋭化した傾向に陥り易い。老老介護世帯や単身者世帯の相談員の個別訪問などの「見守り活動」が大事な意味を持ってくるが、東北の被災地ではケア関係専門職だけでは、人手が足らないという状況が続いている。2025年を見通して「病院から在宅へ」という医療改革は、家族の継続介護負担がより顕在化した形で問われ、老老介護世帯は勿論、家族への在宅介護は家族介護者のケアを含んだ実践が求められている。

 仮設住宅入居後、非被災地の支援活動は急速に衰えている。被災地長期滞在型支援以外は、その効果が届かないため、諦めている潜在支援者がいる。生活支援の場合も、上記の状態の中では、被災地長期滞在型支援であれば、訪問相談員活動・弁当宅配を通じた様子確認・仮設隣人間の保健体操と顔合わせ(保健師活動の補助)・通院や買い物連れ出しサポート・子ども行事や娯楽企画への鑑賞随伴などの活動が考えられる。この中の「弁当宅配」は、定期的に非被災地の支援者の手紙や届け物を仲介できる優れた日常活動であり、この流れの中に、個人対個人、家族対家族の知り合い作り(擬似親戚作り)を生み出して行くことが、非被災地の支援活動に手がかりを与えていく。非被災地の匿名支援者が地域の被災者に漠然と支援物資を贈る活動よりも、顔の見える支援を行うことが、時代の要請だと思う、別項で紹介する「間接支援方式」を実現して行くことが、被災地長期滞在型支援の無い地域でも可能になる。地元業者と提携して、支援者と協働で目的のサービスを届けるのだ。これに適合する業種は「宅配弁当」「美容師・理容師」「蕎麦屋等飲食店」がある。詳細は「地元業再建を助ける美容(間接)券支援方式」を参照されたい。 (完)
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●<連載>個人医療情報QRカードの検討 003 個人情報の狭間

●「個人医療情報QRカード」は、1枚のコード面に1800字まで詰め込める。しかし、薄灯りの下では読み取れなかったり、読み取りに時間がかかった。カードの主眼は急性期・亜急性期、医療関係者が迅速に個人の医療情報を取得でき、電子情報化しやすいことにある。このため、健康保険証の裏面にシールを貼るか、同じサイズのカードを作り携帯することが大事となる。

●コードは、3分割した。氏名や年齢などの<基本>、当事者の仕事・家族に依頼したいこと・銀行口座番号(PWはなしで)メモ等が<家族>、既往症・常備薬・体質・身長・体重等<医療>に分かれ、その項目は必須のもの以外は「利用者の自由選択制」を必須のものとする。いずれも「カンマ区切りテキスト」で書いていく。

項目は以下の通り。

① <基本>
必須>氏名(フリガナ)・住所・性別・年齢・血液型
任意>家族連絡先(各人別)

② <家庭>
勤務先・勤務先電話・家族向け緊急緊急時連絡事項・銀行口座番号・その他

③ <医療>
任意>既往症・持病・常備薬・健康保険証No.・主治医連絡先・病院連絡先・臓器提供の意思・献体提供の意思確認

                                                (つづく)



☆☆金曜ミニ・カフェ☆☆=3.11災害と防災の映像を観よう=


●今回は、被災後3年余を経た仮設住宅中心の高齢者の現状についての特集です。仮設住宅は、もともと学校や公園などの公共用地中心の場所に立てられています。その関係で辺鄙なところが多く、自家用車の利用が自由にならず、隣人が他地域の知らない方が多いとき、高齢者は、引きこもりがちになります。
●こういう条件のもとで、被災後3年、高齢ながら家族を支えてきた方に生活再建への疲れが出てきます。自らの仕事再建の道も絶たれたまま、遅々として進まない復興事業や、生活再建の基礎となる復興住宅建設の遅れから、多重債務と家計の破綻の解決の見通しが立たなくなります。若い家族や親しい隣人の仕事や新生活を求めての仮設流出が起き、高齢者の挫折や孤立がさまざまな医療・福祉上の問題となっています。
●今回の番組は、支援の届きにくい生活と健康上の問題を取り上げています。被災地の医療・介護・福祉に地域のケア関係者のネットワークを通じて、地域の専門職の高齢者地域支援の試みを紹介します。しかし、高齢者介護施設や訪問介護等の現場では、人材が枯渇しており、求人の応募がない状態が続いています。地域一般公募の訪問相談員のような形で、専門資格を持たない者の支援協力の形を考える必要があります。折りも折り5月に入って、日本創生会議は「20~30代の若手女性の都市への流出」の結果、地域の過疎高齢化によって、岩手・宮城の一部の自治体の消滅の危機を予測しました。地域の高齢者ケア・介護医療ネットワークは、火急の課題になってきました。そんな話と併行しながら、被災地の現状('13秋~'14春)のTV番組を観てみましょう。(6/6 6/20 分)

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☆前回5/23のミニ・カフェは、「NHK  被災地の福祉はいま(3) 相次ぐ新たな”こころの病”相馬市」、「TBS報道特集『震災と自閉症』気仙沼市~小野寺 凌君の被災3年後」を扱いました。遅発性PTSD(心的外傷後ストレス障害)と、自閉症の青少年の被災体験の後遺症の様子を取り上げました。

----  ここまで -----

夜間傾聴>ひとり
     **子

p.s.国立障害者リハビリテーションセンター&発達障害情報・支援センター「発達障害児・者のニーズを踏まえた 障害福祉サービス等の利用支援に関する調査報告」(2012)の読み直しをしている。

(校正1回目済み)

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