粘土を使って作品作りをする時、まず、粘土中の空気を除き水分を均等にするため粘土を煉る。指導員が練るその手元を見ていると力を入れている様には見えないが、均一になっていく粘土を感じる。私になかなかこの技術が取得できない。連続して練習すれば少しは上達するだろうが、なにせ作る方に気が向いてこのくらい、で終わる。
手を休めた時に指導員から粘土の話を聞く。粘土には多くの種類ある、そのことはTVのお宝鑑定で鑑定結果と合わせ、鑑定作品の粘土の性質も説明がある。聞くだけで耳学問にもならないが、粘土を手に話を聞くと「そうか」と思う。
先日、伸ばして板状に広げた粘土の四方を反らして皿を作る。反らされ薄くなった底部の曲がり個所は元に復しようとする。したがって、反り曲げても時間が経つと反らす前の状態に近づく。これまでは元に戻らないように支えをして固化を待った。今回、底の曲がり部分に向けて軽く押し込むようにしながら反らす方法を習った。すると、支えをしないで反り状態が保て皿の形になった。
茶道の器、食事の器などなど、使用目的に合わせて粘土を選択し作品を作るという。そんな高尚なことは同好会では出来ないが、焼物を作って楽しむのは加齢化抑制になる。同じ粘土を使い同じ型紙を使っても、作る人に似て十人十色みんな異なり、粘土のような純粋さのなさに粘土も指導員もさぞ「苦労」してることだろう。