日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

働きアリ

2018年09月11日 | 自然 季節

 自然界の異変は続く。なかでも豪雨、台風、地震はその計り知れない底力を見せつけるかのように列島を過ぎている。それでも、朝夕はすこししのぎやすくなった。ひんやりとした夜明け前の空気を虫の声が震わせている。そんなある日のひとコマ。様子を見ながらイソップ寓話「アリとキリギリス」を思い出しながら見ていた。

 地面から1㍍ほどの朝顔の葉。小さな小さな黒いものが動いている。近づくと大きさは5㍉あるなし20匹余りのアリが、小さない虫、といってもアリの何十倍もある大きさ、それを運ぼうとしている。冬に備えて餌を蓄える、そう思いながら見る。しかし、虫を移動できない。朝顔の葉は45度くらい傾斜しており、引き上げるにはアリの数が少なく力不足と分かるが手出しは出来ない。

 場所は傾いた朝顔の葉、地面から1㍍あまりの高さ、どう工夫して地面の巣へ運ぼうとするのか、私にはわからない。応援を呼びに行きたいのか、何匹かは葉の上をあちこちするが動き回るだけで葉の外へは踏み出せない。最後までは観察は出来ないので「また後で」と離れるころから少し風が吹き始めたのが気になる。

 しばらくして戻ってみると、そこには餌に群がっていたと同じアリが1匹うろうろしているだけだった。見始めの様子から餌を運び終えたとは思えない。アリの働いてた葉は大きく揺れている。おそらく振り落とされた、そこでの捕獲作業は終わらされたと思う。アリの気持ちになれば、自然界の悪戯でしかない。人間社会にも似たことは多い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする