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☆ジョン・ダニング「死の蔵書」感想

2010年01月09日 15時43分30秒 | 文学
死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ジョン・ダニング「死の蔵書」(ハヤカワ・ミステリ文庫)を読んだ。
ミステリーはあまり読まないのだけれど、これはおもしろい小説だった。犯人探しだけが目的ではないところがよい。きちんと人間と人間の交流が描かれている。すべての会話が、こいつは犯人か犯人でないか、という判断のために書かれたような小説ではない。
古本屋の話なので、本の話も出てくるのだけれどそんなに興味深い話はなかった。ブック・クラブというシステムがよく理解できなかった。ブック・クラブは廉価版の本を売りそれは値段が上がらず、一般に売り出される本は値段が上がるということみたいだ。
古本が株のように売り買いされる業界がアメリカにはあるんだなあと思った。
日本にもあるのだろうか。知らない。

この小説には続編もあるのだけれど、読むかどうか迷っている。
おもしろかったけれど、ずっと読んでいくほどではないかもしれない。
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☆平川克美「経済成長という病」

2010年01月09日 10時21分04秒 | 文学
経済成長という病 (講談社現代新書)平川克美の「経済成長という病」(講談社現代新書)を図書館で借りて読んだ。
読んだといっても第一章をきちんと読んで、第二章、第三章はあまり興味がなくなって斜めに読んだだけ。
金が金を生む金融ビジネスに対する否定的な態度、モノを作って売るということこそが本当であるという意見、ずっと経済が成長し続けることはあり得ないという意見など、納得できることが多かった。しかしお金に関する本でいま僕が読みたいのは、自分の思っていることを言ってくれる本ではなくて、これまで考えなかったようなことを語る本なので、途中から適当に読むことになってしまった。
平川克美は内田樹の昔からの友達ということで名前を知ってはいたのだけれどきちんと本を読むのは初めてだ。
大江健三郎の本を読んでいると、友達のエドワード・サイードや武満徹や渡辺一夫先生の名前がよく出てきて彼ら自身の本を読んだことも音楽を聞いたこともないのに知ったように思ってしまうことがある。
平川克美もだいたい内田樹と同じだろうと思っていたのだけれど、「だいたい」ではなく「まったく」同じだった。たぶんもう読まない。ほんとうに内田樹が言うようなことを、少し熱く語っていた。友達というのはこんなにも同じ意見なんだなあと思った。であるならば、僕には友達なんていないじゃないかと思った(冗談ですけど)。
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