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☆加藤典洋「増補 日本という身体」感想

2010年01月17日 11時34分01秒 | 文学
増補 日本という身体 (河出文庫)加藤典洋の「増補 日本という身体」(河出文庫)を読んだ。
講談社選書メチエで「日本という身体」が出たときに、この本を読んだのだけれどあまり覚えていない。歴史のことがたくさん出てきて興味を惹かれなかったのだろうと思う。買ったはずなのだけれど、いま家にないところ見ると売ってしまったのだろう。
ここ数年は歴史に興味があるので今回この増補版を読んでもわりとおもしろかった。
以前読んだ時も思ったはずだけれど、武者小路実篤の「桃色の室」はすごい話だなあと思う。
夏目漱石の「それから」を読みたくなった。
あとは丸山真男の「歴史意識の「古層」」。
読んでいて、永井荷風の「花火」にも興味を持ち短いものなので読んではみたのだが、加藤典洋の解説ほどはおもしろくなかった。素材を美味しく盛り付ける加藤典洋はすごいんだなと感心した。

いまドストエフスキーの「悪霊」も読んでいるのだけれど(そしてなかなか読み終えられないのだけれど)、この本の大逆事件あたりのところを読んでいて、大逆事件をリアルに感じられる感性がなければ「悪霊」の切実さも理解できないのだろうなと感じた。
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