センスプロデュース研究所!

ヒトの五感と脳の関係、ヒトの五感の重要性の提唱、研究を行っている者です。

蟻の能力!

2007-05-07 00:00:28 | 感覚
今回の話題は、私達の足下の世界を紹介致します。
以前4月11日の私のブログで「殺人蟻が日本に上陸の可能性」について説明したが、今回の蟻に関する話題は「蟻の感覚」嗅覚についての話である。
日本で確認されている蟻は270種を超えているのである。
私が20歳の頃、猿の調査のために「ボルネオ島」に行ったときには蟻の多さと蟻の賢さに驚いてしまったのである。
ハキリアリという、樹木の葉を嘴で切り取り、巣に持ち帰り、巣の中でキノコを繁殖させるために、葉っぱを切って運んでいるのである。
良く観察してみると、皆一列になって蟻の路を造っているのである。
蟻は、社会性昆虫と言われ、働き蟻、兵隊蟻、女王蟻と分担されているのです。
日本の種類も同じだが、蟻の巣は実に合理的で社会性に富んでいるものである。
蟻の巣は地下深く、時には3mを超える物もある。地下深く造られた蟻の巣は、4つから5つの部屋に分かれており、ゴミ捨て場、育児室、女王の部屋、餌を集める部屋、巣が大きいとゴミ捨て場(食べかす)などを入れておく部屋を二つほど造ることも有るのです。
これらは部屋を恒に清潔に保ち、身体に黴菌などがつかないようにしているからである。
また、蟻は臭い(フェロンモン)によって、伝達や餌の在処などの情報交換を行っているのである。
働き蟻がお尻から出したフェロンモンを長い触角によって感じ取り、餌の場所や花の蜜の場所までの道を造るのである。
これら蟻の行進といわれる。行儀良く一列に並んで歩く姿が確認できるはずである。整然と蟻が歩いているようだが、実は蟻の大きさを実際の人間の大きさに比較して歩くスピードを計算すると何と30km以上の速度で歩き、獲物は時には自分の体重の何倍もの獲物を運ぶ力持ちなのである。
私達人間が腕力だけで300kg以上の獲物を運ぶことが出来るかである。
蟻は日本の場合では大きな物でも20mmを超える程度である。
あまり、日本では噛みついたり、お尻の針で刺す蟻など存在しないが、時には大型の蟻では日本の蟻も噛みつくことはあってもチックとする程度で赤く腫れたり、毒が体内に回り死に至ることは無いので心配ないが、熱帯雨林や熱帯地方では「アカヒアリ」という、お尻に針を持ち、刺されると死に至る殺人蟻と言われる種類が存在している。
昨年には隣の国台湾で確認され、猛威をふるって市民から恐れられていた。
地球温暖化の影響によって、熱帯の昆虫や生き物たちが亜熱帯地方まで生育地域を広げているのである。
もし、蟻に関する興味がありましたら「日本産アリ類画像データベース」のホームページをご参照下さい。
アドレスはhttp://ant.edb.miyakyo-u.ac.jp/です。写真付きで解説しております。
私は、子供の頃から野鳥や昆虫観察が好きで、小学校の夏休みの自由課題で、新種の蝶々の発見の手助けや、豚の飼育の手伝いをしながら、子豚のお乳を飲むときの決まった順番を見つけ出し、子豚の背中にマジックで番号を付けて、一番早く生まれた子豚は母親のお乳の前足の付け根に有る乳首のお乳を吸うのである。これらは毎回決まった場所があり、10頭の子豚で決まった法則を見つけ出し、小学校での自由研究で発表、当時の農林水産大臣から賞状を貰ったことが有る。
このように観察は、色々なヒントに繋がり、開発や研究、企画にと自然から得る物は沢山ある。
ましてや昆虫の隠された能力は、沢山の発明品にと繋がっている。
ヘッピリムシという、昆虫からヒントを得て、現在のロケットが出来上がったのである。
これらはほんの一例で、今後、昆虫や自然を観察、研究することで開発、発明品などのヒントになると確信している。
私は、蟻の嗅覚(フェロモン)、触覚の感覚が人間の医療に役立つ物が有るのではないかと考えている。
蟻が出すフェロモンによって、餌場や情報交換までするあの小さな蟻の何処にそのような能力が有るのだろうか、ヒトのように発達していない脳という形が無い蟻がどのように感じ、仲間と情報交換しているのか私には理解出来ないが、解明されれば、人間に役立つ物であると思っている。
蟻の脳は神経系の延長のような物であり、ミクロの神経系で伝達し、繁殖して子孫を繁栄させているのである。全く持って驚きの一言である。
私達の足下の世界では、私達が気が付かないことや想像できないことが起こっており、驚きの世界が広がっているのである。
これらを観察するのも、時には必要であり、知らない世界を理解するのも、私達の脳を活性化し何より「創造性」を造り出し、知惠に繋がるのである。
子供の頃から自然に興味を持ち、生き物に興味を持てれば、感性や創造性、知惠と命の尊さも理解できるのである。
これらの能力が大人になったときに必ず役立つ能力として身に付くのである。
これらが、私共が提唱している「五感教育」である。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、




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