「米長哲学」の真意は

2016-04-02 00:00:30 | しょうぎ
将棋世界誌2015年5月号で、内藤九段は「米長哲学はたまたまできた話」と語ったことについて、将棋ペン倶楽部誌で「O」氏が書いている。米長哲学というのは「自分には消化試合でも相手にとって重要な対局の時は全力を尽くす」というもので、普段の米長氏の現金さから考えれば、いささか違和感のあるコトバだ。

実際には、消化試合というのは、現在ではほとんどないのだが、そのため、「ふだんの対局には力を入れなくても、相手に重要な対局では全力を出す」というように勘違いしている棋士もいるらしい。順位戦全敗で迎えた最終局で昇級候補を破ったりしたり。

1970年3月のB1級最終局で自分が負ければ対局相手の大野九段が昇級したのに、勝ってしまったためライバルの中原元名人が昇級してしまい、自虐的にしゃべったらしい。それを将棋連盟が利用して、無気力対局の追放に利用したというのが内藤理解だそうだ。

その後、C2クラスからの陥落制度もでき、基本的に無気力将棋はなくなったはずだが、今度は、首切り役の棋士のメンタルヘルスのために利用されることになる。本来なら自分が勝てば相手が引退というような場面では力が入らないものだが、その時にこそ、バサッと切り捨ててしまいなさい、というようなことになる。

もっとも、勝つのは難しいが負けるのは簡単なのがプロの将棋だ。勝ち負けはやぶの中にある。対局者同士は感じるのだろうが。


さて、3月19日出題作の解答。

b12


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今週の問題。

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飛車の守備力をかわす必要がある。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数と酷評を記していただければ、正誤判断。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (蛇塚の坂本)
2016-04-06 12:39:47
最終手○○○の○○手詰みと成りました。
意外と手数が、長いのに驚く。
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Unknown (おおた葉一郎)
2016-04-06 12:40:37
坂本様
正解です。
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