藤堂高虎家訓の現代語訳入手。が、

2006-03-02 07:30:25 | 藤堂高虎家訓200箇条
f43a0925.jpg先に触れた「高山公遺訓(別名、藤堂高虎家訓200ヵ条)」は、東京都立図書館でコピーを入手することができたが、それはまったくの原文そのもの。解釈の容易なものもあれば、難解作もある。さて・・と調べると、どうも伊賀上野城で現代語訳を売っているらしいというネット情報を拾った。

名古屋でオフ会でもする時に足でも延ばそうか、と軽い気持ちで、路線検索をすると、そんなやさしいところにはない。紀伊半島の中の方にある(ここで、高虎の配置場所が尾張家と紀州家という徳川家の中間に位置することに気付く)。そして、伊賀上野城へおねだり電話をかける(ネット時代の前は、城の電話番号を調べるのにも一苦労だっただろう)。なだめたり、すかしたり、上げたり下げたりして、その現代語訳を有料で送付してもらえることになった。「藤堂高虎の研究家ですが、・・」の一言が効いたのだろう。売価500円に送料200円で700円と言われる。振替手数料を加え、郵便局から送金すると、2日後に90円切手2枚貼られた封筒が届く。20円はどこへ行ったのか?

さて、貴重な小冊子は42ページで、こちらには原文なし。現代語訳(逐語訳)が忠実に200条並んでいる。解釈はまったくなし。つまり、原文と訳文が別々にそろったわけだ。そして、どうしようかと考え、近くの書店で類例を探すと、西郷隆盛の語録が何種類も出版されている。形式は、「原文」「訳文」「編者の現代的解釈」と三点セットというのが多い。その方式で、高虎を攻めるとすると、2冊の本から原文と訳文を書き写して、好き勝手に自己解釈をつければいいのだが、たぶんそれでは「本」そのものになってしまう。それに、全部解釈できるか、自信もない。

そして、最大の問題は著作権のような気がする。訳文を作った二人の民間人の方と発行元の伊賀上野城には何らかの権利があるように思える。

ということで、「原文」と「意訳」及び「勝手な解釈」というスタイルにしようかと思う。たまに10個ずつとか・・

ところで、この藤堂高虎というのは戦国武将としては、かなりマイナーな人物のように思われていて、人により好き嫌いがはっきりしているように思える。主君を10人以上乗り換え、やっとの思いで徳川家康にたどり着くバルカン政治家かと思えば、城造りのスペシャリストで、今まで彼の作と言われた以外、大阪城、和歌山城、江戸城に関与している。さらに日光東照宮にも彼の手が入っているらしい。都市計画家。さらに、家訓を残し、藤堂藩は江戸時代末期には幕府側から真っ先に薩長に寝返っている。

こういう複雑な話を友人にすると、「高く評価」する人と、「大嫌い」という意見と二分される。そういうところも少し見極めたいと思っているわけだ。個人的には、生れた時が15年ほど遅く、下克上の時代が終わっていたため、「主君乗換え」しか方法がなかったのかもしれない。

さらに、彼も朝鮮に出兵しているのだが、たとえば加藤清正などは、自分の城を築くときに朝鮮式の勾配のカーブがきつく、逆に低い石垣を好んだのだが、高虎は、帰国後は逆に高石垣にこだわっている。朝鮮出兵時に朝鮮式石垣の弱点を見抜いていたのかもしれない。


ここで話は変わるが、少し悩んでいることがある。このブログ、いくつか妙なことが起きている。たとえば、昨年4月にホリエモンとの類似で高島嘉右衛門のことを書いたら、高島と同様の事件でホリエモン逮捕。高島学校の中で、岡倉天心のことを触れたら、一昨日読み終わった国宝関係の本に彼のことが紹介されていて、フェノロサの通訳だった話になり、犬山城につながった話になる(團琢磨がキーになるのだが、彼のひ孫が書いた「るにん」を昨日読み終わったら、これが少しばかり赤い靴調査やその他のブログと少しずつ関係がある)。

猫の画像をトップページに貼ったら、猫が老女の指を食ったり、麻布十番温泉につかった翌日、弘前で乗った鉄道が横浜に戻って乗った「赤い靴バス」に関連していて、さらに調べていったら赤い靴のモデル「きみちゃん」が亡くなった孤児院が麻布十番温泉から100メートルの場所だったり。

今、気にしているのは、高虎遺訓200箇条の終わりの方にある「戦場での首の取り方」の話を読んだ頃、滋賀県で幼稚園児が刺し殺された事件なのだが、事件の起きた長浜は、藤堂高虎の生まれた場所のすぐそばなのである。事件の起きた時刻と、第180条を読んだのが、どちらが先だったか検証しているのだが、よく覚えていない。ちょっと嫌な感じがあるので、日本航空の悪口を書かないのも、そのせいである。

とりあえず血なまぐさい話は遺訓の後ろの方なので、当面、気にしないで、ぼちぼちと200箇条を読みはじめることにする


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2 コメント

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背筋がぞくっとします (大西宏)
2006-03-02 18:10:55
なんだか恐い話ですね。霊感でしょうか。書かれた事実があるのでデジャビューとかの類ではないですから。
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Unknown (おおた葉一郎)
2006-03-02 22:33:18
大西さま

まずいことに、先日、戌年のF1では死者が出る。という予言をしてしまいました。
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