ボビーフィッシャーの頭脳に挑むブッシュ(Jr)

2004-09-10 14:23:13 | ボビー・フィッシャー救出
27b5428a.jpg元チェス世界チャンピオン、ボビー・フィッシャーの米国への強制送還は、また遅れた。
本人の知らない間にパスポートが無効になった件についての本人と米国政府との訴訟が確定していないことによるらしい。その他にもいくつかの法的訴訟、確認などもあるらしい。

また婚姻届を出したチェス協会の理事の日本人女性はひんぱんに茨城県の入管収容施設を訪れていて、支持者との連絡は密だ。
一方、米紙などで人間バーターとしてとりあげられているジェンキンス氏は、報道では11日に米軍座間基地へ入るようだ。日米両国はバーター時期を慎重にはかっているのだろうか。

以前も書いたのだが、米国政府が問題にしているのは、1992年に米国大統領ブッシュ(大)が入国禁止していた旧ユーゴでのチェスの試合に出たという大統領令違反であり、その後米国には戻っていない。米国政府は1994年にはパスポートの延長を認めているため、本気で捕まえようとしていなかった。突如、捕縛しようとしたのは、2001年9月11日の同時多発テロの後、テロを賞賛する発言を海外メディアでしゃべりすぎたからに間違いない。
ブッシュの狙いは11月2日の大統領戦直前に彼を米国につれていき、逃げ切られたオサマビンラディンの身代わりにしようということだろう。どっちみち、海外でチェスをしたことで懲役10年にするわけにもいかないだろう。

ところが、ボビー・フィッシャーの発言をよく見ると、反米主義というより反ユダヤ主義のようである。実は彼自身ユダヤ系でドイツ生まれ。あやうく米国に逃亡していたわけだ。「ユダヤ差別」を逆利用し、ユダヤ系金融資本が政府を牛耳っているような現実を批判しているようだ。

フィッシャーもジェンキンスも、今や沈黙の牡蠣のように無口だ。フィッシャーが米国に戻ったとき、果たしてブッシュ(Jr)の思惑どおりのスケープゴートになるのだろうか。思想的には、私にはとても理解できない世界であり、成り行きを見ているだけしかない。

発言するのはフィッシャーである。頭脳ゲームを挑むのはブッシュ(Jr)である。


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