最後のプレゼント

2022-12-10 00:00:13 | しょうぎ
先週、故花村元司九段のことを書いた。強すぎる真剣師に手を焼いたプロ側が、入会テストの末にプロと認定しA級16年。名人戦、九段戦、王位戦の挑戦者にもなっている。奨励会に所属したことなくプロになったということで、現在、入会試験に臨んでいる小山玲央氏のルーツのような人だ。

もう一つ特筆すべきは、花村九段の最後の一局。2008年8月12日。高橋道雄戦に236手で勝っている。さらにその前の2局(対大山、小野)にも勝っていて3連勝したわけだ。この対局の後、体調急変し、帰らぬ人となった。

実は、最後の一局を勝つというのは仕組の上で難しい。現在こそ竜王戦6組では起こり得るが、実際には起きていない。現実的には、勝った後、入院して、そのまま亡くなったり引退するということだが、対局の時に弱り果てていたら勝負には勝てない。

完全ではないが、調べてみると二人の棋士を見つけた。一人は村山聖九段。もう一人は中原誠十六世名人。驚くことがある。この二人に最後の白星をプレゼントしたのは同一人物だった。

木村一基九段。もちろん本人は気が付いているのだろう。なお、村山聖九段は花村元司九段と同様に木村戦で3連勝していた。中原名人の前局は黒星ということで、生還したのはこれが幸いしたのかもしれない。今後、2連勝した後、彼と対局する棋士は、・・・


さて11月26日出題作の解答。








今週の問題。



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