セルフスタンドでの携行缶等への販売規制を強化すべき

2021-12-19 00:00:00 | 市民A
大阪の心療内科および精神科クリニックでガソリン放火事件があり、多数の人が犠牲になった。

ニュースを継ぎ合わせてみると、アルコール依存症の患者が「薬が効かない」と怒っての犯行らしい。さらに前日に犯行予告のような投稿も見つかっている。

以前、石油会社にいたこともあり、またメンタルヘルスマネジメントの一級の資格も持っているので、少し考えてみた。

まず、ガソリンのこと、少し計算してみる。いわゆる爆発限界(空気との混合密度が1.4%以上7.6%以下)と比較してみる。

ただ、面積25平方メートルと報道されたが、正面の幅が5メートル程度に見えるので、別途報道での平面図とは食い違っている。奥行が少なくても3倍はあるので75平方メートル程度だろうか。天井まで3メートルとすると225立方メートル。空気の重さは291㎏。専有面積全体のガソリン(気体)比率が1.4%になるにはガソリン4㎏が必要。量でいえば5.8リットル。ペットボトル6本。

おそらくは、全体としては達しなくても、瞬時のことなのでガソリンの気体濃度は不均一で、爆発した部分と燃焼した部分に分かれたのだろう。いずれにしても最初の燃焼で酸素不足になり、意識が落ちた後、火が回ったのだろう。また、容疑者は、そのまま火が付いたのだろう。

このように、日本ではガソリンは殺人の道具として最強ということになっている。おそらく、セルフスタンドで店員の目を盗んで容器に詰めたのだろう。海外の場合、銃や爆発物の入手が日本より簡易であることから、殺人兵器としてガソリンを使う人は稀だろう。


日本にセルフスタンドが登場したのは1998年。当時は全国に59,000ものスタンドがあった。1店舗当たりの販売量が少なく、販売店も元売りも採算がきびしい状態だった。そして、欧米諸国に普及が進んでいたセルフスタンドを日本に導入しようということになり、その結果、大型店が価格看板を掲示して数量を伸ばし、小規模店はなくなって20年経って、29,000店まで半減して小売価格が安定した、さらに世界の三大メジャーのエクソンモービル、シェル、BPは次々に日本市場から撤退。元売りも集約化され、ついに価格競争がなくなった。

そして時代はEV。スタンド数はこの後、さらに低下するも、後継者不足や施設老朽化等の人為的問題では減るだろうが、経営問題ではなくならないだろう。今は、セルフスタンドでは携行缶などには店員が給油することになっているが、とはいえ、こっそりとクルマのかげでペットボトルに給油していても気が付かない可能性がある。セルフではクルマへの給油だけ、フルサービスならなんでも出来るようにルールを決めた方がいい。

そしてアルコール依存症の薬。数種類が認められている。薬と言っても、酒を飲むと気持ち悪くなるものとか、飲みたいという衝動を抑えるような薬のわけだ。自分でアルコールを飲まなければいい、ということ。ストレス性の胃炎とかうつ病の場合、原因となるストレッサーを取り除かないと、投薬だけではうまくいかないわけだが、アルコール依存症はそれよりも治療は簡単なはずだ。